室町ラブロマンス (ページ13)

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その気遣いが貴方らしいページ13

前半も無事に終わり後半の時間。

立花先輩と喜八郎と兵太夫に出店を任せて三郎の元へ行く。

『お待たせ。着替えてくるね』

「別にそのままでいい。時間も無くなるしな」

『そう』

三郎は、私の手を引いて歩き始めた。

各々の委員会もとても個性的で、

火薬委員会は、この前の文化祭でも好評だった田楽豆腐。

図書委員会も、好評だった中在家先輩特性ボーロとお茶の店。

会計委員会は、三木ヱ門がいるからなのか射的屋を。

生物委員会は、飼っている生き物の展示。

保健委員会は、本気で健康的な食品を出している。

用具委員会は、木の板を使った工作。

最後は、体育委員会である。
何と体育委員会は、前の文化祭でも好評だったパペットとギニョールで生徒みんなの顔を作ったらしい。

滝夜叉丸の苦労が垣間見えた。
お疲れ様。

「へぇ、面白いじゃないか」

『にしても、生徒全員の顔なんてよく作れたよね』

「それもこれも、滝夜叉丸先輩のお陰ですよ」

金吾は笑ってそう言った。
本人にもちゃんと言うんだよ。

「じゃあ、私とこいつのパペットでも貰おうか」

「ありがとうございます！」

金吾はそのまま私と三郎のパペットを手渡してくれる。

体育委員会の出店から離れると三郎は、私のパペットを取り上げた。

『え、私のじゃないの？』

「お前のはこっち」

『三郎のパペット？』

「お前、寂しがり屋なんだろ？

それを私だと思って、寂しい時に使えばいい」

お得意のニヤリ顔で此方の様子を伺う三郎。

まぁ、少なからず嬉しいので。

『あーほ、こんなんで寂しく無くなるわけ無いじゃん』

「顔は笑っているぞ？」

『うるさい』

「全く、素直じゃないな、Aは」

『お互い様だよ』

暫く、その三郎パペットを手にはめて遊んでみた。

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