影山君は無愛想【影山飛雄】 (ページ48)

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影山君はカミカミページ48

告白しちゃった。

次の言葉を待つ間。

長いような短いような沈黙。

心地いいような、苦しいような、

でも怖い時間。

帰っちゃおうか。

明日、笑顔でおはよって言えば…。

無かったことにはしたくない。

ちゃんと覚悟したから。

だけど、私はマネージャーでいたい。

ああ、

いまさら。

すごく手遅れなのに、わがままだ。

どうしよう。

しなきゃよかったのかも。

影｢あ、あああり、さ、さんきゅ｣

あ｢えっ｣

急に喋った影山君にびっくりした。

……なんて?

相変わらず後ろ姿の影山君の後頭部を見つめる。

さんきゅ?

お礼言われたのかな。

……顔が見たい。

そっと近づく。

影山君の高い鼻がちらっと見える。

真っ赤。

あ｢お礼、私が言わなきゃいけないのに…｣

影｢……俺はっ｣

ギュルッて音がしそうなくらい、

影山君が90度回った。

私の方をまっすぐ見つめてくれる。

影｢俺はっ…ずっとバレーしかしてこなかったから｣

その

真剣な目とか、

影｢恋とかわかんねぇ…けど｣

真っ赤な耳とか、

影｢こ、、す、………う、嬉しかったッス｣

その敬語も、

影｢けど、ば、バレーより大事なことはわかんねえから｣

今だって、私のこと傷つけないように言ってくれてる。

あ｢うん｣

困らせちゃった。

でも言ってよかった。

あ｢ありがとう。あのね、邪魔しないし、困らせないから、｣

まだ。

あ｢マネージャーでいてもいいかな?｣

そばに。

影｢あ、あたりまえだろ｣

なんでそんなこと聞くんだ?

て顔。

それが、何より嬉しい。

あ｢ありがとう｣

よかった。

あ｢迷惑かけちゃったよね｣

あ｢でもっこれからはちゃんとマネージャーとして支えるから!｣

影｢…おう｣

あ｢うん｣

影｢よろしく…オネシャス｣

ぺこっと頭を下げる。

あ｢こっこちらこそよろしくお願いします!｣

慌てて私も頭を下げた。

明日から、また友達だ。

影山君に、好きって言ってよかった。

ー影山君はカミカミ