影山君は無愛想【影山飛雄】 (ページ42)

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影山君はつまるページ42

月島君は後でって言ってた。

言ってたんだけど…さ、

後でっていつ？

もう部活終わっちゃうんだけど!?

でも私から言ったら急かしてるみたいだし…

……で、でも、月島君のおかげで

影山君のことを変に意識しなくてすんでいるという事実。

舞い上がらないようにって難しい。

そうやって意識してるってことも結局は影山君のことを考えてるってこと。

て考えてることもダメなんだけど……。

あ｢はぁ……｣

ため息が出てしまう。

情けないなぁ……自分。

澤｢じゃあ部室で着替えるぞ～｣

清｢Aちゃん、ボトルの片付けお願いしていいかな｣

あ｢はいっわかりました!｣

仕事に集中しないと。

ボトルを一つひとつ洗っていく。

…………無心。

あ｢終わったー!!｣

月｢苗字サン｣

あ｢…月島君!｣

後ろから突然話しかけられるとさ、びっくりするよね。

あ｢さっき言ってたやつだよね｣

後でって、部活が終わった後のことだったんだ。

月｢うん。あのさ、ホントに影山のこと好きなんだよね｣

あ｢えっ…う、うん｣

月｢マネージャーでいる以上プレイヤーとの距離ってあると思うんだよね｣

あ｢………｣

うん。そうだ。

月｢まあ悩んでるみたいだし余計なお世話だろうけど。……ソレダケだから｣

あ｢……月島君は、どう思う?｣

月｢僕?｣

鬱陶しい?めんどくさい?

あ｢うん。やっぱり迷惑かな｣

月｢……たかが部活だし。ただしんどそうだったカラ｣

……!?!?!?!?

あ｢えっ…月島君ってそんなキャラだったの?｣

月｢なに。なんか悪い｣

やばい、めっちゃ機嫌悪くなっちゃった……

私今失礼なこと言ったよね。

あ｢ごめんっ｣

月｢別にいいケド。まあ頑張れば?｣

あ｢ありがとう。絶対迷惑はかけないから｣

月｢あっそう。じゃあまた明日｣

あ｢また明日～!｣

決めた。

影山君のバレーを邪魔しない。

絶対!!

私は静かに恋愛をする!!

影｢苗字何してんだ｣

あ｢かっげやまくん!!｣

影｢あ?｣

あ｢ごめん、つまっちゃった｣

影｢大丈夫か?｣

あ｢うん｣

影｢一緒に帰ろーぜ｣

あ｢うんっ!｣

……謙虚にならなきゃ。

ー影山君はつまる