影山君は無愛想【影山飛雄】

影山君はイヌみたい ページ32

あ｢面白いね〜バレー!｣



影｢っだろ?｣



あ｢うん!見ててわくわくする｣



そんで、どきどきする。




やっぱりかっこいいな〜とか、考えて。




影山君はバレーが本当に好きなんだな〜て凄くわかる。






あ｢私はバレーできないからな〜。あんな風に打てたらきっと楽しいよね｣




影｢おう。楽しいし面白い｣




あ｢球技大会でも楽しそうだったもんね｣




影｢おう｣





前は｢っす｣だったけど最近は｢おう｣が多いな〜。




…レベルアップか?



レベルアップなのか?




だとしたら嬉しいな。




ーｶﾞﾗｯ




体育館と教室の距離はちょっと短い。



もう教室に着いてしまった。





あ｢おはよ〜｣



友達にあいさつをして回った後席に座る。







今思えば、この席になっていなかったら影山君を好きになっていなかったのかも。





いや、









私はどこの席になろうと、きっと影山君を好きになったはず。






だって、私の中は影山君であふれてるもん。







あ｢…な、なんてね｣






自分で思ってて恥ずかしくなったきた。






なんだそれ。




いや、まあ、間違ってないとは思うけど。






うん、まあ、間違ってないっちゃ間違ってないけど。





あ｢………｣





まあ、ね、間違ってないけど。





影｢苗字、お前…それ…｣




あ｢え?なに?｣




急に影山君が話しかけてきた。




眉間にシワをよせて、

なにやら思いつめたような、

そんな顔をしている。



あ｢どしたの?｣




影｢…そのパンどこで買ったんだ｣





影山君の見つめる先には今朝買ったばかりの

｢温玉乗せポークカレーパン｣



あ｢坂の下で買ったんだよ｣





なんか、｢がっつりしたもの食べるな〜｣とか思われてるのかな。






そっっ…


それはっ……




かなり恥ずかしいな!!





うわ〜っっ

そりゃそうだよね、カレーパンだもんね。(←失礼)




失敗したな…。


見た時に｢影山君だ〜｣とか思って呑気に買っちゃったから…。





どんな顔してるのか気になってチラッと見てみる。





影｢……………｣




す、すごい見てる…。




これって、欲しいってことなのかな?





まだお金はあるし、売店で買えばなんとかなるか。





あ｢いる?｣





影｢っっっっ!?!?!?｣





わ、なんか餌をめっちゃ待ってるイヌみたいだ…。(←失礼)


ー影山君はイヌみたい

影山君は破壊的→←影山君はテンションが高い

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