影山君は無愛想【影山飛雄】

影山君は口調が悪い ページ26

あっという間に追いつかれて、



だんだん雰囲気が怪しくなってくる。



清水先輩がスコア表を書いている。

その隣で祈ることしかできない私。



無力だ。




｢頑張れっ!｣て声をかけたいのになんだかつまってしまう。



清｢大丈夫だよ｣


不意に清水先輩が声を発した。




あ｢えっ.......｣



清｢不安そうな顔してたから｣



あ｢.....すみません｣


何故か謝ってしまう。


でも、何か悪いことをしている気分だ。



清｢なんで?...謝ること何もないよ。マネージャーの仕事はサポートだから｣



清｢辛いの、わかる。でもそういう役目なの｣




悪いことをした気分、ていうのは辛いってことなのかな。




頑張っている影山君達を見るのは正直辛い。

だって、見てるだけ。




そりゃ、自分がコートに立ちたいとか、思うことはないけど、｢私に何が出来るんだろう｣て考えてしまう。




マネージャーて、凄く大変だ。









___ピーッ



試合が終了した。



最後は影山君と日向君の速攻で決めて(最高でした。ごちそうさまです)終わった。





臨時のマネージャーという肩書きももうちょっとで無くなる。




清｢マネージャー、どうだった?｣


バスに荷物を積んでいると清水先輩が聞いてきた。




どう、か。


あ｢凄く大変な仕事だなって、思いました。でも、その...｣









正直な気持ち。









影山君がどうこうとかじゃなくて、









烏野高校のバレー部を、









サポートしたい。









あ｢マネージャーやってみたい...です｣




自分の正直な気持ちを言ったけど、途中で自信がなくなって最後は小さな声で言った。









清水先輩は笑って｢じゃあよろしくだね｣と言ってくれた。





後ろから影山君達がやってくる。



なんだかピリピリしてるみたいだけど...?



何かあったのかな...。






あ｢影山君、何かあったの?｣



どうしても気になってしまって聞いてみた。




影｢..ん?あぁ.....及川さ...あっちの主将の人がけんか.....話しかけてきや...きたから｣




ん?ちょっと言葉遣いが気になるな?



なんか影山君らしいけど...。



あ｢そっか、じゃあ次も勝たなきゃいけないね｣





影｢...............おぅ｣








影山君の目が鋭くなった。





こんな時にも｢かっこいい｣なんて思ってしまう。





でも...ちょっとくらいなら...いいよね?


ー影山君は口調が悪い

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