影山君は無愛想【影山飛雄】

影山君は惚れ直された ページ23

球技大会がフラッシュバックする。



その記憶と、目の前で起こっている現実が重なって、




一つになる。









影山君しか、見えない。





清「どう？カッコいいでしょ？」



清「あ、でも私は好きじゃないからね？」




あ「はっ………はい」




清水先輩の声も聞こえないくらい、


全神経が影山君を捉える。




影山君を感じることができる全ての神経が影山君に集中している、感じ。





1秒も、離れてくれない。



私の目が、耳が、血液が逆流してるみたいな、





顔が火照る。









全部、影山君。









_______ピーッ



あ「お、お疲れさまです！」



清「Aちゃん、ドリンク全員に配って！」



あ「はいっ」




一気に現実に引き戻された。



仕事、そうだ。私マネージャーの仕事しなくちゃ。




流れで影山君にもドリンクを渡す。

でも声はかけれない。




なんだか凄く遠い。






_______キャーッ



叫び声がして振り返ると、



あ「あっ！さっきの…」




水道の場所を教えてくれた人！





及「やっほ〜飛雄ちゃん」



ひらひらと手をふるその人はなんだか独特の雰囲気を持っていた。




日向君が怯えてるけど、そんなにすごい人なのかな…。




_______ピーッ


試合開始の笛が鳴った。




あ「この調子で行くと、勝っちゃうんじゃないんですか！？」



清「ふふ、そうだね。でも勝負は何が起こるかわからないからね」




ベスト4にもし勝ったら、すごいよね。




影山君も、烏野も。









_______キャーッ




おう、デジャヴ……



あ「あの人、強いんですかね？」



清「及川徹って人なんだけどね、バレー部の主将なんだ」



あ「えっ」




ベスト4の主将！！



日向君が大王様って言いたくなるのわかるかもしれない…。






_______ズドン





あ「〜〜っきょーれつっっ！！！」






頑張れ影山君っ！！！！





ー影山君は惚れ直された

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