影山君は無愛想【影山飛雄】

影山君は寝起きが悪い ページ3

委員長の合図でみんな一斉に挨拶をする。


先生が

先｢じゃあテキストの…｣

と言いかけて止まった。


私のほうを見ている。


慌ててテキストを開こうとしたが、その視線は少し左だ。



つられて左を見るとまたギョッとした。


影｢…zzz｣


今度は机に突っ伏してどうどうと寝ているではないか。



そういえば何回か影山君を起こすために授業が止まる、なんてことはよくあった…。



あ｢影山君｣


もちろん起こさなけれはいけないのは私だ。



あ｢影山君!｣



さっきとは訳が違うので少し大きな声で呼ぶ。


さすがに肩を叩くのはみんなの前なのでやめたけど、
そんなに深くは眠っていないだろうから起きるだろう。




影｢…zzz｣



甘かった。

起きる気配など０だ。



影山君の後ろの男子も加わり、シャーペンでつついてくれているが、やはり起きない。



影｢…ん…さー｣



さー?

影山君の寝言??


影｢…さー…ぶ｣


さーぶ?

寒いのかな…


確かにちょっと肌寒いけどそんなことより早く起きて欲しい。



あ｢影山君!!｣



影｢…ﾋﾟｸｯ｣



あ、起きた。



影｢…??｣



あ｢やっと起きた〜。先生怒ってるよ?｣



影｢…?っす｣




先生は呆れているようで、

先｢また影山か｣


と言っている。


幸い?にもお咎め無しすぐに授業が始まった。



そして開始3分で影山君はダウンすることになった。



数学が眠いのはわかる。


ましてや1時間目からだとテンションも下がる。



そんなことは百も承知だ。



ねえ影山君??



そろそろ起きようか?




あ｢影山君!起きて!｣



影｢…っす｣



あ｢…はぁ｣



影｢…zzz｣



あ｢……｣





うん。もういい。






ー影山君は寝起きが悪い。

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