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140、波乱の冬休み ページ49

青信号に変わると共に、ゆっくりと動き出す車。
運転席の彼を何となく見つめていたら、何かを思い出したように声を出した。

「そうだ、A」
「ん?」
「本当は店でコナン君に直接話すつもりだったんだが……あの事件のせいですっかり忘れていた」

なんだろ?
小さなため息をついた零さんが、少し不機嫌そうに呟いた。

「お前が冬休みに入ってからの話になるが。昼間、予定が空きそうな日があるから……彼に連絡しておいてくれ」

唐突な話に、首を傾げて少し考える。
んん?昼間…?コナンくんに連絡……?


「あっ!昴さんにお礼の件?」
「……そうだ」

そう言って、『はぁ……』なんてこれ以上ない程大きなため息をついた零さん。
そんなうんざりしなくても……というか、予定空くならゆっくり休んだ方がいいのでは?お疲れだろうし。


「あの…零さん?そんなに嫌だったら、無理しなくていいよ?私1人でも行けるし…」

「……は?」

氷のように冷たい声。すごい、1文字だけなのに冷や汗が滲んだ。
恐怖から思わず身震いをして、私はすぐに訂正する。

「す、すすすみません!!嘘です!一緒に来てくださいお願いします零さん!!」

すぐにカバンからスマホを取り出す。
JKにも負けない素晴らしい指さばきで文字を打ち込み、コナンくんへメッセージを送信した。



……零さんと昴さん、会わせちゃって本当に大丈夫かな。


波乱の予感?

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作者名:re | 作成日時:2021年2月21日 12時

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