56、過去と今2 ページ14
後悔、焦り。
彼女とゼロへの、謝罪の気持ち。
数年越しに知った事実は、衝撃が大きすぎて…
頭がクラクラしそうになる。
幼少期の事件を除いて、こんなに過去を変えたいと思ったことはなかった。
｢A…ちょ…、っと待って｣
｢も、諸伏？どした…？大丈夫？｣
明らかに様子のおかしい俺に気がついたらしいAは、既に涙を引っ込めていて。
心配そうに顔を覗き込まれたから、『大丈夫…』と呟いて大きく息を吐いた。
｢それ…卒業の少し前の話、か？｣
｢え？えっと…あ…うんうん。そう。よく分かった…ね…？｣
やっぱり。
だとしたら、Aとゼロがこんなに拗れてしまったのは…
完全に俺たちのせいだ。
今まで散々苦しい思いをしてきただろう、彼女の前で…
" 知らなかった " なんて言い訳は絶対に出来なくて。
｢A…その…｣
｢あ…！そうか。あんなの独り言な訳ないし、降谷は誰かと会話してるんだろうな…とは思ったけど。相手は諸伏…だった？親友だもんねぇ、そりゃそうか｣
後悔ばかりが心を埋め尽くすが、今俺が悩んでいたって仕方ない。
いや、でも…こんなのって…
頭を抱えて大きくため息をつくと、彼女が慌てて席を立った音が聞こえる。
｢諸伏ー？！体調不良？！病院いく？！｣
｢違う。…A、俺の話を落ち着いて聞いて欲しい｣
｢う…うん？｣
ゼロの、あんなに分かりやすい嘘の言葉……
見抜けない奴なんかこの世に存在しないと思っていたが。
彼の表情を見ていた俺達と、声だけを聞いたAでは捉え方が全く変わるんだと気がついた。
彼女を椅子に座らせて、深呼吸。
真っ直ぐにAを見つめると、彼女は緊張した面持ちで首を傾げた。
｢Aの言った通り、あの日ゼロの部屋に居たのは俺だ。正確には " 俺たち " ｣
｢わはは！みんな居たんだぁ｣
｢うん。ごめん…｣
｢何で謝るのよ。…でも……あいつらの前で『好きじゃない』って思いっきり宣言されちゃった、なんて。わたし、恥ずかし…｣
おどけたように笑っているつもりなんだろうが、Aのその顔が酷く切なくて。
無理をしているのが分かるから、胸が痛くて苦しくなる。
｢ゼロは確かに『好きなわけない』と言ったけど……ひとつだけ、訂正させて？｣
｢…？｣
強く握られている彼女の手を包む。こんなに気持ちを押し殺させて…ごめん。
本当なら、苦しい思いなんかしないで済んだのにな。
ごめん。…本当にごめん。
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re(プロフ) - 景璃さん» 景璃さん、コメントありがとうございます…！！萩原さんには申し訳ない作品で…😭作者も書きながら｢萩ぃぃぃ！😭😭ごめぇぇん！😭😭｣と思っておりました…🤣 こちらこそ、最後までお付き合い頂き、感謝です…！✨ (2023年3月9日 23時) (
レス) id: 78ebe0a207 (このIDを非表示/違反報告)
景璃(プロフ) - 完結おめでとうございます。お疲れ様です。私は降谷オタクですし、物語も大好きなのですが、一言だけ言わせてください。萩ぃぃぃぃお前ぇぇぇ😭😭😭😭😭😭以上です。素敵な作品をありがとうございました! (2023年3月9日 17時) (レス) @page27 id: b555acc3f2 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - まみこさん» まみこ様、最後までお付き合い下さり、コメントまで本当にありがとうございます！沢山褒めて頂いて、涙が出るほど嬉しいです…😭✨夢小説を書いて良かった！と心から思えました(*^^*)✨温かなお言葉、本当にありがとうございます！ (2023年3月6日 9時) (レス) id: 78ebe0a207 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - コメント遅くなりましたが、完結おめでとうございます！！！re様の作品大好きで、表現とか語彙力とか豊富で……。そして何より、設定もとても素敵で……。夢小説執筆終了は少し寂しいですが、お疲れ様でした。これからも読み続けます！ありがとうございました。 (2023年3月5日 21時) (レス) id: 2e6caf5e65 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - MUTSUさん» きゃー！MUTSUさん…！！お久しぶりです😭✨またコメントを頂けるとは思っていなかったので、涙が出るほど嬉しいです…(;-;)✨温かなお言葉、本当にありがとうございます！これからも頑張りますので、お付き合い頂けたら嬉しいです(*^^*) (2023年2月15日 20時) (レス) id: 78ebe0a207 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：re
| 作成日時：2023年1月17日 19時
