9、デート ページ9
「君たち、なんでずっと盗み聞きしてるの……」
『はぁ?電話繋げたまま放置したのはAだろうが。人聞きの悪いこと言うんじゃねぇよ』
「えぇ…」
まぁ、そりゃあ……その通りっすね。
確かに電話のことをすっかり忘れてた私が悪いけどさ
あの状況で足元に転がったスマホを拾える訳ないじゃんか。
「…萩原もまだ聞いてるの?」
『もちのろーん!俺のスマホだしね。じんぺーちゃんと一緒にバッチリ聞いてるよ〜』
「やだー!プライベートの会話勝手に聞くなんて萩原クン、へんたーい」
『ハギのヘンターイ』
電話の向こうで何故か松田も便乗したから思わず吹き出した。
ワイルドというか…クールっぽく見えて、悪ノリが大好きなんだよね。外見に似合わず、小学生みたいでかわいいと思う。
『言っとくけど、それならじんぺーちゃんも同罪だからね?!』
「わはは」
『そもそもね?!あの状態で電話切れるわけないでしょ…?降谷ちゃんの車に乗ってることは分かったけどさ……Aちゃん死にそうな声だったし、普通に心配したんだよ俺!!』
「うーん、…君は優しいねぇ」
萩原、良い奴。
ぼんやりと車の外へ視線をさ迷わせれば、少し離れた所に降谷を見つけた。
喫茶店のバイト帰りだから、私服のまま現場で指揮を執る姿が面白くて小さく笑いが零れる。
周りにいる人達がスーツ姿のきっちりした男性ばかりだから、余計に目立つな。
『2人で水族館行くのか?』
「ん?行かないよ?」
『行きなさいよ!!!!』
「怖っ……なんで萩原がキレてるの」
『事情は知らないけど、降谷ちゃん必死だったじゃん!Aちゃんとデートしたいって事でしょ?!!ねぇ?!』
「あー…ちょっと、うるさいデス……」
スマホを耳から離しつつ、ため息をついた。
確かにトオルクンは『デートしましょうか』とかほざいてたけど。
でも、そんなの……
どうせ…あいつにとっては本気なんかじゃ、ないし。
私と、デートなんて
『……Aちゃん?』
「だ、だって……あの、 " デート " って、好きな人同士でするものでしょ…?」
『え?まぁ、一般的には……』
「…期待するのバカみたいじゃん………」
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re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、有難いお言葉、本当にありがとうございます(;-;)とっても嬉しいです!なんとか完結できるように!のんびり頑張りますので、ぜひ今後もお付き合い下さい(*^^*)寒い日が続きますが、樹菜さんもご自愛くださいね✨ (2022年12月24日 7時) (レス) @page11 id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
樹菜(プロフ) - この作品すごく楽しみにしてるので、消さないで欲しいです(т-т)ゆっくりでもいいので更新楽しみにしてます!!ここ数日寒いのでお身体に気をつけて頑張ってくださいね( *´꒳`*) (2022年12月23日 15時) (レス) @page26 id: d9d95eb8b3 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、またコメントありがとうございます…!✨他の作品も読んで下さっているのですか…!わー!本当に嬉しいです…😭✨ありがとうございます!完結目指して、これからも更新頑張りますので、是非最後までお付き合い下さい!(*^^*)✨ (2022年12月11日 6時) (レス) id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
樹菜(プロフ) - 更新ありがとうございます!reさんの他の作品も楽しく読ませて貰ってます!このお話大好きなのでこれからも待ってます!! (2022年12月10日 18時) (レス) @page20 id: d9d95eb8b3 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、コメントありがとうございます!✨久しぶりの更新になってしまって、本当にすみません💦久々すぎて需要も無いかなと思っていたので、本当に嬉しいです…!励みになります😭✨更新頑張りますね! (2022年12月6日 6時) (レス) @page15 id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:re | 作成日時:2022年6月30日 13時