23、それは遊びか ページ23
｢お前、この後どうする…と言ってもな……｣
ちらりと私の顔に視線を送った降谷が苦笑した。…何だよ。
｢文句あんのか公安｣
｢別に？…目が真っ赤。ついでに鼻と頬も。瞼はパンパンに腫れて、目の下には簡単に消えそうもない隈。化粧はボロボロで…｣
｢っ、まてまてー！！事細かに説明するんじゃない！｣
｢じゃあ簡潔に。… " 酷い顔 " だぞ。それで " 外に出られる訳ない " だろ｣
｢くそ｣
直球すぎるわ。少しはオブラートに包んでくれ…まじデリカシーないな。
キッと睨むと、ため息をついた降谷が私の頬を指でそっと拭った。
…あぁ、濡れてた？ごめんね。
目元を力任せにゴシゴシしたら手を掴まれた。
呆れ顔で『それでも女か』って。一言だけ…
泣いてた理由、聞かないんだね。
めっちゃくちゃ冷たいくせに…
やっぱり優しいから、困るの。
｢この後ねぇ……何だかんだ家に帰ってきちゃったし…仮眠取って仕事戻るかな｣
｢は？｣
｢え｣
圧のある『は？』にビビった瞬間、玄関から音が聞こえた。
あ、やばい。施錠してな…
｢言い忘れてた〜！｣
｢っ、萩原…！！また戻ってきやがった！！｣
追い返そうと構えたけれど、すんでのところで躱されて舌打ち。あーもう！！
警察学校時代から、体術でこいつらにはいつも勝てない。
｢Aちゃんごめん、すぐ帰るから！｣
｢今帰れ！もう、余計なことしないでよ…おねがい｣
声が震えた。
泣きそうな私を見た萩原が、少しだけ…悲しげに眉を下げる。けれど足は止めてくれなかった。
降谷の元へ駆け寄り、耳元で何かを囁いて。
それだけ済ませると脱兎の如く玄関へ走り去る後ろ姿に唖然…
滞在時間短…じゃなくて！！
｢ちょ…！あんた降谷に何言った…｣
｢僕に " 抱きしめて欲しい " ……？｣
｢へ｣
ぽつりと呟いた降谷に、一瞬で血の気が引く。
う
うう、う、嘘でしょ
あいつ…さっきの話したの？
ｯ！有り得ない。ありえない！！
｢違うから！！何でもないの！｣
バカ。
私の事傷つけないだとか、揶揄わないだとか…都合のいいこと言って！結局これだ。
あいつらにとって私なんてどうでもいいんだ。
もう嫌。
｢っ、待て萩原！！！散々私で遊びやがって！許さない…！待ちなさ…｣
｢A｣
｢…っ、なに｣
走り出そうとした直後、手首を掴まれて足が止まる。
強く引き寄せられて耳元で名前を呼ばれた瞬間、ドクリと心臓が音を立てた。
玄関の扉が閉じて、部屋に訪れる静寂。
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re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、有難いお言葉、本当にありがとうございます(;-;)とっても嬉しいです！なんとか完結できるように！のんびり頑張りますので、ぜひ今後もお付き合い下さい(*^^*)寒い日が続きますが、樹菜さんもご自愛くださいね✨ (2022年12月24日 7時) (
レス) @page11 id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
樹菜(プロフ) - この作品すごく楽しみにしてるので、消さないで欲しいです（т-т）ゆっくりでもいいので更新楽しみにしてます!!ここ数日寒いのでお身体に気をつけて頑張ってくださいね( *´꒳`*) (2022年12月23日 15時) (レス) @page26 id: d9d95eb8b3 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、またコメントありがとうございます…！✨他の作品も読んで下さっているのですか…！わー！本当に嬉しいです…😭✨ありがとうございます！完結目指して、これからも更新頑張りますので、是非最後までお付き合い下さい！(*^^*)✨ (2022年12月11日 6時) (レス) id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
樹菜(プロフ) - 更新ありがとうございます！reさんの他の作品も楽しく読ませて貰ってます！このお話大好きなのでこれからも待ってます!! (2022年12月10日 18時) (レス) @page20 id: d9d95eb8b3 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 樹菜さん» 樹菜さん、コメントありがとうございます！✨久しぶりの更新になってしまって、本当にすみません💦久々すぎて需要も無いかなと思っていたので、本当に嬉しいです…！励みになります😭✨更新頑張りますね！ (2022年12月6日 6時) (レス) @page15 id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：re
| 作成日時：2022年6月30日 13時
