31、間違いなんて ページ31
ーー
｢あ、暑い…もう嫌だ…｣
｢夏だから仕方ないだろ｣
｢マジレスやめてくれ｣
夏だ。
夏休みだ。
みんな大好き夏休み…なんだけど、今年はこっちでの用事が多くてまだ帰省出来ずにいた。
そんなこんなで、夏休み中でも " みんな大好き降谷クン " の部屋にいることが多かったり。
2人して大学での用事を済ませた今日は、自然な流れでスーパーに寄って夕食の材料とお酒を購入し、これまた自然な流れで降谷の家まで歩いていた。
夏のながーい日が落ちても、蒸し暑い夜。
『早く冷たいお酒飲みたい…』なんて汗を拭いながら呟いたら、『アル中にはなるなよ』と割とマジトーンで心配されてしまった。
…なりません。
｢それ重いでしょ？半分持つよ｣
｢いい。お前は鍵開けてくれ｣
｢あいあいさー｣
部屋の前に着くと、降谷のカバンから鍵を取り出して代わりに開ける。もう慣れたものだ。
｢ただいまー｣
｢お前の家じゃないけどな。…おかえり｣
ドアを開けた瞬間、もわんとした熱にお出迎えされた。…あつい。
部屋に入った降谷は、すぐにエアコンをつける。
｢ご飯作っていい？降谷も食べるでしょ？｣
｢あぁ｣
最早自分の家かと。
徐々に涼しくなってきた部屋で小さく笑いながら、2人分の食事の用意を始めた。
｢降谷って、何で恋愛に興味ないの？恋したことない？｣
｢は？｣
お腹が満たされた私達は、ダラダラとした時間を過ごしていて。
チューハイの缶を弄りながら、唐突に思い浮かんだ疑問をぶつけた。
当の本人である降谷は、ぼんやりと眺めていたテレビ画面から私へ視線を移す。
その表情からは『突然何を言い出すんだ』と伝わってきて、クスクスと笑いが零れた。
｢そんなにモテるのに…告白されても全部断るでしょ？勿体ないなって、いつも思ってるからさ｣
｢ " 勿体ない " って何だ｣
呆れたようにそう言って、私の額をぺちりと叩いた。ひどい。
だって…せっかく美人に告白されまくるのに、どう考えても勿体ないでしょう。
｢可愛い子見ても何とも思わないの？｣
訝しげな視線を向ける彼を眺めながら、甘いチューハイを喉に流し込んだ。んーうまい。
｢はぁ？｣
｢…付き合いたい、とか……ハグしたいとか、キスしたいとか。思ったことある？｣
｢おい。この状況で聞くことじゃないだろ｣
｢え？この状況、って？｣
｢僕の部屋で2人きり。アルコールも入ってる｣
それって、つまり？
ありきたりに言えば " 間違いが起こりうる状況 " だってこと？
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re(プロフ) - そこらにいるオタクさん» そこらにいるオタクさん、コメントありがとうございます！お話楽しんで頂けてとっても嬉しいです…！(*^^*)保護者は苦労します…笑 そして、やはりバグなんですね(;-;)教えて頂いて感謝です…！更新する際は気をつけます、ありがとうございます！ (2021年9月28日 18時) (
レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
そこらにいるオタク(プロフ) - コメント失礼します 作品いつも楽しく読ませていただいてます 保護者諸伏さん頑張れ！ あと私もたまにその様なバグがありますね 一旦前のページに戻ればバグはなくなるのですが (2021年9月28日 5時) (レス) @page23 id: f5a7aaca63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：re
| 作成日時：2021年9月23日 7時
