19、だらしなくて楽しい時間 ページ19
部屋の掃除や少し残してしまった大学の課題のため、早めに実家から戻ってきた私。
用事を全て終えると同時にめちゃくちゃ暇になり…
加えて、年末年始を家族と共に過ごしていたせいで1人の時間がやけに寂しく感じて項垂れた。
携帯を手にするも、女友達は残念ながらまだ実家。ぼんやりと連絡先を眺めて…指を止めた。
最終手段だ！
せめて声だけでも聞きたい…と、降谷に半泣きで電話。
まさかの『今実家から戻ってきた』発言に、『突撃しても宜しいでしょうか？！』なんてセリフが無意識に飛び出てしまって…
現在に至る。
｢あ、の…帰ってきたばっかりなのに、押しかけちゃって本当ごめん……迷惑だった？｣
｢今更だろ｣
う、うん。
散々一緒にお酒を飲んでおいて、私も今更だなって思ったけど。遠慮がちに問いかけると、降谷は可笑しそうにケラケラと笑った。
｢お前が僕の部屋に来て " 迷惑だ " と思ったことはないよ｣
｢……そ、っか｣
｢あ、照れてる。｣
｢照れてないわ｣
｢顔赤いぞ｣
｢…お酒、飲んだから｣
｢ふぅん？｣
……むかつく。
赤い顔で睨むも、ニヤリと笑った彼に額を弾かれるだけ。くそう…。
ため息をついてお酒を一気に流し込む。やっぱり、これ美味しい。
｢…降谷、お酒よく飲むの？｣
｢ん？そんなには。たまにヒロと飲むくらいだな…あとはお前がいる時か。｣
｢そっか｣
同じ液体が入ったグラスを傾ける降谷の姿がまるで映画のワンシーンのように瞳に映って、無性に腹が立った。
何しててもサマになるなこいつ。
たまにはヘマしてる所とか見たい。……想像出来ないけど。
降谷をじっと見つめていたら、私の視線に気がついた彼がこっちを向いてニヤリと笑った。なんだ。どうせ良くないこと考えてるんだろ。
｢…地元に帰った時に新しい恋人を作って来ると踏んでいたんだけどな｣
｢……ウ、ウン。わたしも同じことを思っていました…くそぅ｣
新年早々、傷を抉るな。どうせ寂しい女だよ私は。
グラスの中身を全て飲み干し、コンビニの袋を漁る。
降谷の家に来る途中で買ってきた缶チューハイを取り出してプルタブを開けると、いい音が部屋に響くから…自然と笑いがこみ上げてきた。
｢ん？｣
｢ねぇ。明るい時間からお酒飲むって、ちょっと罪悪感ない？あ〜今、だらしない生活してるな、って｣
｢分かる｣
｢でも、嫌いじゃない｣
｢それも分かる｣
ケラケラと笑いながら、2人でグラスを傾けた。
楽しい。落ち着く。
降谷の隣は心地いい。
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re(プロフ) - そこらにいるオタクさん» そこらにいるオタクさん、コメントありがとうございます！お話楽しんで頂けてとっても嬉しいです…！(*^^*)保護者は苦労します…笑 そして、やはりバグなんですね(;-;)教えて頂いて感謝です…！更新する際は気をつけます、ありがとうございます！ (2021年9月28日 18時) (
レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
そこらにいるオタク(プロフ) - コメント失礼します 作品いつも楽しく読ませていただいてます 保護者諸伏さん頑張れ！ あと私もたまにその様なバグがありますね 一旦前のページに戻ればバグはなくなるのですが (2021年9月28日 5時) (レス) @page23 id: f5a7aaca63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：re
| 作成日時：2021年9月23日 7時
