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16、美女に生まれたかった ページ16

「はぁ…」
ため息が零れる。

外へ出てからというもの、常に女子の視線を感じるのだから仕方ない……しかも大学にいる時とは比にならないくらい強烈なやつ。

隣を歩く降谷の顔面を盗み見た。…この容姿だもんね、注目されて当然か。あー、温かいミルクティー飲みたくなってきた。

「なんだ」
「降谷の顔なんて見てないよ」
「その言い方は見てただろ」
「見てないよ」
「A」
「見てないよ」
「…」

街ゆく " イケメン好き女子達 " はまず、降谷と景光に熱視線を向ける。
次に邪魔者の私へ鋭い眼光を飛ばしてきて。女ってコワイ、視線で殺されそう。

…顔が良すぎる人は恋人にするべきじゃない、と痛感した。気苦労が絶えないのだろうし、私の考えは間違っていなかったな。

ちなみに大学でもこの視線を感じていたけれど、2人と長く一緒にいるうち敵意を向けられることは減っていったように思う。
実際、ただの友達だし…。

だけど私が2人に釣り合うくらいの美女だったのなら、こんなに睨まれることは…う、泣けてきた。

「ゼロは人気だよな」
「おーい景光!降谷だけだと思うなよ!!お前もだ!いい加減自分の顔の良さも認めろ!!」
「A、うるさい。」
「降谷!あんたの顔が良すぎるせいだ!!このイケメン!!長身!真面目!優等生!お人好し!」
「……悪口のつもりか?それとも褒めてるのか?」

知るか!

『とにかく!私は離れるから!』2人にそう告げて距離を取るために走り出す。これ以上女子から鋭い視線を向けられるのは勘弁。

3人で過ごせるのは嬉しいけれど、今日は " クリスマス " だ。ただでさえ恋人のいない寂しさに押し潰されそうなのに、追い討ちをかけるように顔面の差を突きつけられるなんて…

「A」
「…っ、」

少し走ったところで、突然グッと腕を後ろに引かれて強制的に足が止まった。ちょっと腕痛いなぁー。

振り返ると、優しく微笑む景光。…なんかキラキラエフェクト付いてる気がする。この二人、外にいるといつも以上に輝いて見えるミステリー。あと周りの眼光がもっと鋭くなってます。怖い。

「…景光?」
「周りの人達なんか気にしなくていいよ」
「いやいや、無理…殺される…」

「殺される訳ないだろ、バカA。お前はケーキのことでも考えてろ」
「け、ケーキ…」

そ、そんな食いしん坊キャラみたいな…でも予約したケーキ楽しみだな、と考え始めた時。ケラケラ笑った降谷に優しく手を繋がれた。





……ん?


" 手を繋がれた " ?

17、手の温かさと雪→←15、クリスマスと女子の視線



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re(プロフ) - そこらにいるオタクさん» そこらにいるオタクさん、コメントありがとうございます!お話楽しんで頂けてとっても嬉しいです…!(*^^*)保護者は苦労します…笑 そして、やはりバグなんですね(;-;)教えて頂いて感謝です…!更新する際は気をつけます、ありがとうございます! (2021年9月28日 18時) (レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
そこらにいるオタク(プロフ) - コメント失礼します 作品いつも楽しく読ませていただいてます 保護者諸伏さん頑張れ! あと私もたまにその様なバグがありますね 一旦前のページに戻ればバグはなくなるのですが (2021年9月28日 5時) (レス) @page23 id: f5a7aaca63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:re | 作成日時:2021年9月23日 7時

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