51、死んでやらない ページ18
ーー
潜入捜査中の、例の組織…
アレを解体させる為の計画は、時間をかけながらも、着実に進みつつあって。
それが示すのは
Aに『好きだ』と告げる未来が、そう遠くはない事実か。
…もしくは、僕が。
命を落とす未来か。
今の僕には、分かる筈もないが。
出来れば前者であってくれたらいいと…
柄にもなく、何度願ったか知れない。
友人を亡くしすぎた僕は、この国を守る使命感だけを糧にこれまで足掻き続けてきた節がある。
別に、死に急いでいるわけじゃない。
だが。例え命を落とす結果になっても、
" ゼロ " という特殊な場所で使命を全うする僕ならば、それでも悔いはないと。
国の為ならば、死は…仕方ないと。
そう本気で思ってきた。
……はず、なのに。
自分の立場を言い訳に、死に急ぎのような…まるで、" 自分の生 " を軽んじるようなこの考えは。
初恋の相手や、警察学校時代の友人達に先立たれたせいかもしれないと
ようやく気がついたのは…
" Aの傍にいたい "
なんて、強く願うようになってからだった。
『Aさん…僕から逃げるんですか？』
カバンを肩にかけ、今すぐにでも帰りそうなAの背後からそっと囁く。
｢うわぁぁあ？！？！……あむぴ…ｯ｣
彼女が炎上に怯えていた、土曜日のポアロ店内。
出勤した僕がホールに出ると、そこには予想通り…2人にお礼をし終え、既に帰ろうとしているAがいて。
大きな声を上げてすぐに振り返った彼女は、引き攣った笑顔を作ると、勢いよく手を上げた。
｢こんにちはあむぴ！2人にアポ取ってくれてありがとね、お陰で直接お菓子を渡せました…って、あー！大変、こんな時間だ！私もう帰らなきゃ！また今度…｣
そうまくし立てながら、僕の横を通り過ぎようとする彼女の細い手首を掴む。
帰さないよ？
｢…ァ｣
｢やだなぁ、Aさん。何言ってるんですか？貴女、今日も一日暇でしょう？｣
｢……いや、あの…。確かにその通りなんですが…言葉にされると…なんか、私かわいそう？｣
もしも、僕がもうすぐ死ぬのならば。
Aといられる時間を、ほんの少しでも伸ばせたら…と。
そう考えてしまうのは、僕のエゴだ。分かってる。
近づけば近づく程、本当に僕がいなくなった時…Aの心を傷付ける。
だけど。
僕には、どうしても生きたい理由が出来たから。
あんな組織のせいで、死んでなんかやらないし。
…君を、絶対に離してもやらない。
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re(プロフ) - arisuさん» arisuさん、2人の視点のお話を読んで下さって、本当にありがとうございます…！！温かいお言葉、とっても嬉しいです😭✨✨書いて良かった…！楽しんで頂けたようで、私はとっても幸せです(*^^*)💕こちらこそ、ありがとうございました！✨ (2023年4月21日 10時) (
レス) id: 78ebe0a207 (このIDを非表示/違反報告)
arisu - 夢主視点も降谷さん視点も最高でした🥹ありがとうございます✨👏🏻✨👏🏻✨👏🏻✨👏🏻✨👏🏻✨ (2023年4月20日 14時) (レス) @page31 id: 8db8ff9f57 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - やっちさん» やっちさん、コメントありがとうございます…！✨最高に良かったの言葉、めちゃくちゃ嬉しいです！！書いて良かった😭✨夢主ちゃん羨ましいですよね🤣💕温かなコメントを頂けて、とっても幸せです(*^^*)本当にありがとうございます！！ (2022年7月21日 12時) (レス) id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 安室さん最高に良かったです！夢主さん羨ましい〜 (2022年7月19日 14時) (レス) @page31 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 自宅警備員Nさん» 自宅警備員Nさん、コメントありがとうございます…！本当ですか…！(;-;)✨キュンキュンして頂けたようで、私はとても幸せです！評価も押して下さって感謝しかありません(;-;)✨これからも頑張りますね(*^^*)ありがとうございます…！ (2021年10月18日 13時) (レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：re
| 作成日時：2021年8月5日 20時
