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7、怖い2人に囲まれて ページ7

「転んだの、お姉さん」

「うん…だから、傷を抉らないでね……全力疾走してたらさぁ…コンクリの上を盛大に滑ったんだよ。あんなに転んだのはいつぶりなのか分からないの。思い出せない。何も思い出せない。……痛かったなぁ……25のいい歳した女がさ。恥ずかしいにも程があるよね…それで、安室さんが助けてくれてね…」


「…傷を抉らないでって言うわりには、自分からよく喋るね」

「痛いところをつくわね、君は。…そうだよね、墓穴掘ってるよね私。もう黙っておくね……ボク?そろそろ席へお行き?」


私が席に座ることを促すと、何故か隣に座りやがった。

……何故だ。ソファー席だっていっぱい空いてるでしょうに。
心の中で頭を抱える。

とりあえずコーヒーをすすっていると、安室さんが私をじっと見つめた。はぁ、イケメン。


「Aさん、本当に25歳だったんですね」
「えぇ。そういう設定にしました」

「……設定?」
「はい、設定…」
「…」

お分かりかと思いますが、死神くんに話しかけられてから、『もう、どうにでもなれ!』状態です。

コナンくんと安室さんに囲まれたら、頭が働かないよ……。


「お姉さん、バッグとか何も持ってなさそうだけど…」

「もう私を放っておいてくれ、ボク……私はもうダメなんだ……お話はまた今度にしようね…」

今は何を言ってもボロを出しそうで、私は机に伏せた。

というか、普通に疲れすぎてる。眠たいんだ。

2人が私に何か言ってる声が聞こえるけれど、意識はそのまま暗闇へと落ちていった。



……早くクローズの時間になって欲しい。







「Aさん」
「…」

「Aさん!」
「…ハッ!」

肩を揺すられて、私はガバッと身体を起こした。

ゴチン!と大きな音がして、私は痛みで額を押さえる。

「ァア゛ァ…?!いっった…!何、鉄筋にぶつけた…?! 」
「僕の頭ですけど」

「ヒッ…!…す、すみませんでした!!」

どうやら、バックヤードのソファーで寝ていた私を起こそうとした安室さんと、額をごっつんこしたようだ。

地を這うように低い声がこの空間に響いて、私は勢いよく頭を下げる。

「もうお店はクローズしましたから。貴女の話を伺おうかと思って」
「あ、はい……」

「この場には、僕達以外誰もいません。ここで話せる内容ですか?」
「人が居ないのなら大丈夫です。…それから…盗聴、とかされていなければ…どこでも構いません」

8、夜のポアロにて→←6、主人公兼死神くん



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re(プロフ) - みおさん» みおさん、このお話にお付き合い下さって、更に温かなコメントまで……!!本当にありがとうございます…!✨好きだと言って頂けて、とても嬉しいです😭✨✨書いてよかった〜!(*^^*)ありがとうございます! (2022年6月3日 10時) (レス) id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 本当に最高です!!話の内容が好きすぎます!!素敵な作品ありがとうございました!! (2022年5月21日 13時) (レス) @page36 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 金糸雀さん» 金糸雀さん、コメントありがとうございます…!!本当ですか…(;-;)文章を褒めて頂けるなんて…幸せすぎます…!!続編まで希望して頂けるなんて…このお話を書いて良かったです!!本当にありがとうございました!^^ (2021年7月30日 8時) (レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - え、好きですこの作品!!文章の表現技法がとても素敵でキュンキュンしながら読ませていただきました!お時間がございましたら、続編を書いてほしいですっ!! (2021年7月29日 21時) (レス) id: e5f7c718e0 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - お米。さん» お米。さん、最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございます…!嬉しい言葉の3連続…!笑 ありがとうございます…!萌えて頂けて幸せですが、どうか、死なないで…笑 温かなコメント、ありがとうございました^^ (2021年7月8日 10時) (レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:re | 作成日時:2021年7月1日 7時

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