20、恐怖の死神くん ページ20
『コナン君の話に戻すが』と言った降谷さんは、相変わらず私の髪の毛を弄んでいて。
お返しに彼の髪を触ろうと手を伸ばしたら、すぐに掴まれて手首にキスをされた。
…なんで?
「Aが、盗聴されている危険を察知した事が引っかかったようだな。…それで、警察絡みの人間か…もしくは、組織に関わる危険人物かと怪しんでいる気がする」
「ヒッ…!!最悪だ!」
私は思わず頭を抱える。
隣で『A?』なんて名前を呼ばれるも、頭の中は死神くんで埋め尽くされていた。
このままでは、トリップ小説にありがちな『主要人物に疑われちゃった』展開になる。
嫌だ。あの子の標的になるのは嫌すぎる!
「死神探偵くんに目をつけられるのが1番嫌なんです……怖すぎるもん…!」
「そ、そうか」
彼も、コナンくんを " 僕以上に怖い男 " と称しているだけあって、震える私をバカにはしなかった。助かる。
「降谷さん、なんとか誤魔化して下さいよろしくお願いします!」
「…人任せ過ぎるだろ」
「わたし、パンピーなんで!死神くんの相手は無理無理!」
ぶんぶんと首を振る。
どうせ、暫く私はこの家から出られないし。
頼みました!
「今日、お仕事は?」
「あぁ…ポアロでバイトだったんだがな……昨日の今日でAをここに1人にさせるのは困るから、休みの連絡を入れた」
ジーザス。
梓さん、私のせいで本当…すみません。
「公安絡みの仕事は、緊急の案件以外ここでやる」
「私が近くにいる所で、そんな重要な仕事…していいの?」
仕事中はお互い別室にいる…とか、一応対策は取れるけれど。
まだ、そこまで信用はされてないだろうに。
「ん?…お前が少しでも不審な動きをしたら、いつでも手にかけてやるから。安心していい」
「ヒッ…それは安心だなぁ!わはは!」
彼にとって少しでも不審な行動をしてたら、私は殺される。
……恐怖の同居生活ッ!
「じゃあ、お仕事の前に少しだけ、雑談。いいですか?」
「あぁ」
「" トリップ " ってワード、そもそも分かります?」
私が首を傾げながら問うと、彼は『今更だな』と苦笑した。
「Aが何度も使っていた言葉の意味、であれば…知らない。…漫画の世界がどうの、という話の流れだったから、何となくのニュアンスは理解したが」
「ですよね」
そうだよなぁ。
単純な和訳なら勿論分かるだろうが、この場合は完全に二次創作で使われる用語だし。
降谷さんが知ってるわけないよな。と今更思って。
358人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
【名探偵コナン】全キャラクターが持つ能力を全て扱える様になったから無双する 42
w〇kiで工藤新一を検索したらありえないことを知ってしまった。3【名探偵コナン】
霧の晴れる日まで【100万ドルの五稜星】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
re(プロフ) - みおさん» みおさん、このお話にお付き合い下さって、更に温かなコメントまで……!!本当にありがとうございます…!✨好きだと言って頂けて、とても嬉しいです😭✨✨書いてよかった〜!(*^^*)ありがとうございます! (2022年6月3日 10時) (レス) id: 6b9303296e (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 本当に最高です!!話の内容が好きすぎます!!素敵な作品ありがとうございました!! (2022年5月21日 13時) (レス) @page36 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - 金糸雀さん» 金糸雀さん、コメントありがとうございます…!!本当ですか…(;-;)文章を褒めて頂けるなんて…幸せすぎます…!!続編まで希望して頂けるなんて…このお話を書いて良かったです!!本当にありがとうございました!^^ (2021年7月30日 8時) (レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀 - え、好きですこの作品!!文章の表現技法がとても素敵でキュンキュンしながら読ませていただきました!お時間がございましたら、続編を書いてほしいですっ!! (2021年7月29日 21時) (レス) id: e5f7c718e0 (このIDを非表示/違反報告)
re(プロフ) - お米。さん» お米。さん、最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございます…!嬉しい言葉の3連続…!笑 ありがとうございます…!萌えて頂けて幸せですが、どうか、死なないで…笑 温かなコメント、ありがとうございました^^ (2021年7月8日 10時) (レス) id: 963c697df1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:re | 作成日時:2021年7月1日 7時