【d!】喧嘩上等 (ページ26)

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第20話ページ26

あ…これヤバイ…

多分魔力の使いすぎだろう。
体に力が入らなくなり地面に落下する。
強めの衝撃を受けるが、それどころじゃない。
全く動けないや。

ただ運のいい事にあいつら(悪魔達)は上で爆弾を投げ合ってこっちに気づいてない。
月の光を浴びながらぼーっとする。
すると人(悪魔)影が見えた。

「だ、誰!?」

飛びのこうとしたが体が動かずにその正体を睨む。
そこには。
豚…？が居た。
丁寧に起こしてもらうことできた。

「えっと、どちら様ですか？」

「自己紹介忘れてました、申し訳ないです。シュヴァイン・トントン言います、家系能力は『高脂質(ハイカロリー)』です。」

「嗚呼、私もしていませんでした。」

トントンさんと言うらしい。
立たせてもらったため、服についたほこりを払う。

「私、シザエラ・ルクジスロスと申します。家系能力『創造(イマジネート)』です。あと一応天使っていう種族です。」

「て、天使!?なんで此処来たんすか!?」

あらら、天使って分かった瞬間焦りだしたね。
仕方なく事を端的に話した。

「成程、うちのシャオロンとゾムがすみません!」

「あ、師団長さん?は良いんですね。」

「あの人は恩人なんで…空腹で死にそうだった時に飯くれたんっすよ…」

「餌付けって言うんですよそれ!?」

この人(悪魔)、絶対にいい奴。
優しすぎないこの人…
トイフェルとかと比べると鳥肌立つくらい優しい…

「思ったんすけど、この月なんですかね？あたると疲れてくるんですが…」

「あああ!!光が入らない所行って下さい!!私は月光浴してるんで!」

「分かりましたwてか月光浴ってなんやねんw」

突っ込まれたが月に当たり続ける。
確かに本に書いてあった通り、魔力と体力が帰ってくる感じがする。
でも悪魔には悪影響があるみたい。
この人までもは巻き添えにしたくない。
急いで屋根の下に追いやり、私は外に出た。

「シザエラさんは当たってて大丈夫なんですか?」

「天使には大丈夫なんです。お気遣い有難う御座います。」

そろそろ体力も良くなったし戻ろうかな。

「そろそろ戻りますか…ではまたお会いできれば会いましょう。」

恩人であるトントンさんに微笑みかけ翼を広げた。
トントンさんの息を呑むような音が聞こえた気がした。
そしてそのまま空へ目指し飛び立った。