海の猟犬3【onepiece】 (ページ10)

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77話ページ10

「つまり、エデンは人々が望む理想郷…」

『皆が望む程の島だ。金を積上げても、人を蹴落としてでも手に入れたいだろうね』

そんな島自体、本当に存在するか定かじゃないけど
周りが、大人しいと言うことはまだ知らない可能性の方が高い

エデンが本当に僕の故郷とするならば、そこに僕の家族もいる事になる。覚えて無いけど、見殺しになんてできないし

『他にも色んな情報がいっぱいあったよ。逆によくあんなにも集められたと感心する位にね』

「…どうしてハリルはAさんが、エデンの住民だと分かったんでしょうか？」

『それは、多分だけど条件を満たしているからだ』

条件…？と次に僕から発せられる言葉を待つコビー

『1つ、白変種である事。2つ、珍獣になれる事。3つ、刻印が刻まれている事』

「全部、当てはまるんですか…？」

『うん。僕はアルビノじゃないし、白狼にもなれるし、刻印なら鎖骨にある』

首元の服を少しずらし、鎖骨にある刻印を見せる
刻印って言ったって小さな印だ

当てはまっている以上、エデンへの信憑性が上がる

そして、同種族がいるんじゃないかと言う疑問。それも決して多くは無いだろうが

『僕は、幼い時ハリルに隅々調べられてるからね。印はその時に見つけた。で、後に白狼になれる事を知り確信したって所かな』

良くわかんないや笑と笑い飛ばすと、急にコビーが大きな声を上げた

「笑い事ですか…！！そんなのハリルは、Aさんにもう目をつけているんですよ！？それに、天竜人達が関わりつつあるのなら、尚更危険じゃないですか…！！」

そう言い、机に両手を叩きつける

そんなこと言われたって、どうしようも無いだろ

『今はどうしようも出来ないし…、まあ、何とかなるって』

自分が何者なのかすら、分かってないんだから

「Aさんは、もっと危機感を持つべきですｯ！それこそ何も言わず、勝手に本部を空けられると皆、心配しますよ…！！」

『ああ、そうだね。危険なんだ、だから決めた。君達は置いていく、全員待機命令だ』

そう言うと、え！？ど、どうしてですか…！と眉を下げ動揺するコビーに、迫りながら言い放つ

『言ってなかったけど、僕らが強化特訓中ハリルを捕縛する為に向かった全ての部隊が潰された。その中で殺された奴もいる』

「そんな…、」

『僕の復讐に君らを巻き込むのもどうかと思うし、、それに僕がこの手で奴を終わらせたい』

…君らを危険に晒したくないし