海の猟犬3【onepiece】 (ページ6)

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73話ページ6

「だ〜から、何処におったんやって！」

『コレ、美味しそう〜』

横の煩いのはほっといて、スープを選ぶ
『(オニオンスープか…パンと食べたら美味しいかも、)』

スープをとって席を探す。後ろから、待ってえや！一緒に食べようや！って言う人は無視

「(何処に座ろっかな〜…)」

スープをお盆に乗せ、席を探しているとあまり聞かない声が呼び止めた

「よぉ、アホ犬。元気にしてたかよ」

『あれ〜、G-7支部に移動した片腕ゴリラじゃないか〜笑』

なんでここに居るか知らないけど、昼食の邪魔はしないで欲しい。お腹が減っているせいか、まあまあ機嫌が悪いのだ

「もぉ〜っ！待ってって、言ってるのに…、って何や？」

僕ら2人の様子を見るなり、まずい空気を感じ取ったのか静かになるツバキ

今の僕達を見れば、誰だって唾を飲むだろう
何故なら僕らの不仲さは有名で、文字通りの犬猿の仲

『今から昼食なんだ。ゴリラなんか見てたら折角のスープが不味くなっちゃうよ』ｺﾞﾎｯ

「へぇ、犬らしくスープを舐めてろよアホ犬」

笑顔で話してはいるが、ピキピキと血管が疼く。空腹も相まって愈々、爆発しそう

「聞いたぜ、長く本部にいなかったんだって？ついさっき迄怒られていたんだってな笑

お前の部隊になった奴は、すぐ即死だな」

『確かに、君なら見殺しにするけど笑』

僕の言葉に苛ついたのか、はあ！？！ッと突っかかるグラント

「俺より階級が高い癖してその発言は、問題だぞ！！」

『はぁ！？憎まれ口を叩く癖に一丁前に、助けて欲しいのかこのゴリラ！？それならもっと僕を労れ！！』

1度声を張るとゴリラへの暴言が止まらなくなる。あいつもあいつで突っかかってくるもんだから、それに乗ってしまう

「ちょっ…やめてくれや…、！」

食堂の真ん中で揉め合う2人。止めようにも隙がなく動けない。中将に至っては、スープを持ちながら喧嘩しているので零れないか心配だ

あれが零れたら中将マジギレするぞ…

ﾎﾞﾁｬｯ

「あ」

グラントが拳を中将へ目掛けて放った為、避けた拍子にスープが零れた

『はぁ…、本当に君嫌だ』

「お前がスープなんか持ってぶつくさ文句を垂れるからだろ」

グラントがそう言った瞬間、当たりが凍ったように俺を含め皆固まった気がした

中将の目があまりにも怖かった。今まであんな睨み見た事ない

グラントに関しては、反省の色が一切なく寧ろ中将を怒らせる事が出来て嬉しそうだ

「これだから、白髪ブスの馬鹿犬は」