海の猟犬3【onepiece】 (ページ38)

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105話ページ38

Aさんが治療室に入ってから数日が経った
まだ目を覚ましてはいないが、徐々に顔色も良く回復してきた事が分かる

僕達も動けるくらいに回復して、またバタバタと本部を走り回っている

「はぁ〜…疲れたぁ」

「中将がいない分、俺達に回ってくる仕事が増えたからな。俺ももう無理だぁ…！」

そう。今までAさんがしてきた分の仕事も僕達に回って来て倍に忙しい

「ちょっと、ちょっとーまだ若い海兵が何、項垂れてんの」

「く、クザン大将…！？お疲れ様です…！！」

「そんな畏まらなくていいって、ちょっとお前らに話してぇ事があってな」

一体何だろうと、疑問に思っているとAの事だ。と言われ背筋が伸びる

「いや、まぁ…そんな大事ではねぇんだが、いやある意味大事だな。…Aが、俺達人間とは少し違う事はお前達も分かってるだろ？」

「ええ、エデンの方と言うのは存じてます」

「そのエデンがちょっと厄介な事になっててな…、今まで世界はエデンの事なんか微塵も知っちゃいなかった。知っていたとしても空想世界の事だってな」

だけど、不味いことになった…そう言うクザンさん。顬からは汗が流れる

「…何故か天竜人や政府がエデンを求めて騒ぎ始めたんだ」

「て、天竜人がですか…！？、」

最悪だ。、1番知られて面倒になる人に目をつけられた
想定はしていたが、こんなにも早いとは思って無かった

「幸い、まだAがエデンの人間だとは知られていねぇが、バレるのも時間の問題だ

もう既にその情報すら出回っているかもしれねぇ」

一体何処から、そんな情報が知れ渡ったんだ…！

「出回したのは、ハリル達だと見てる。奴らの死亡は確認したが、最後の足掻きにエデンの情報を世界にばら蒔いた」

「何て事を…、」

「いいか、よく聞け。Aもあんな状態だ…俺もこの先どうなるかなんて全く想像つかねぇ

だけど、事によっちゃ俺達海軍は、Aにとって最悪な方向へ進んでしまうかもしれねぇ。それだけは、お前らも頭に入れておけ」

手に汗が滲む。一体どうすればいいんだ…天竜人に逆らう事は許されない

もし、奴らがAさんを渡せと要求した場合、どう対応するつもりなのだろうか

Aさんは、記憶を取り戻してエデンに帰りたがっている

僕は一体どうしたら

其の儘、エデンの住人だと言う事がバレなければ良いのに
頼むからバレないでくれと祈るばかりだ