海の猟犬3【onepiece】 (ページ28)

今日:54 hit、昨日:2 hit、合計:5,225 hit

95話ページ28

その日、僕達はお使いを頼まれてた

ゼラと手を繋いで、店まで下りてたけど天真爛漫な妹だから途中から走って行ってしまう

子どもの頃の僕は、体力もなくどちらかと言うと暗い性格だったから、はしゃぐ妹を見て恥ずかしかった

『ねぇ、！待ってよ…ゼラ…！』

「おばさん、リンゴ4つ下さい！あと、コレも！！」

「はいよ。ゼラはいつも元気だねぇ！オマケにコレもあげる」

「わぁ！やった、やった！！ありがとう！！」

はしゃぎ倒す妹の兄は、薄暗く愛想も普通であまり可愛げがない。そんな事をヒソヒソ言われているんじゃないかと思ったら、前を見て歩けなかった

『や、辞めてよ…！ゼラ、皆が見てるよ。恥ずかしくないの…！？』

「ぜ〜んぜん笑。お兄ちゃんも笑ったらいいよ！」

『嫌だ』

「そんなんだから、皆から暗いとか人見知り〜とか言われるんだよ」

『煩いなぁ…、』

人の気にしている事をズバズバ突き刺してくる妹に、少し頭に来るが僕がいじけると、わかったわかったと言うゼラ

「でも、そんなお兄ちゃんだけど私は大好きだよ！この世で1番大好き…！」

『ｯ…///そ、そんな事言って恥ずかしくないの！？』

今思えば、散々妹に振り回されていたな

買い物途中で聞こえてきた、近所の人達がする外の者の話。何でも、この街で1番美人って言われている女性が最近流れ着いた外の者と仲良くしていたらしい

自分には関係ないと何とも思っていなかった

「ねぇ、お兄ちゃん。外の人ってどんな人なんだろうね…！
私会ってみたいなぁ！！」

『僕は何とも思わないよ…、エデンに居られればそれで良い』

えー！つまんないのー！と言うゼラ。お得意の想像力を膨らませてクルクルと買い物袋と一緒に回って楽しむ

『！、ゼラｯ！前見て…！！』

ﾄﾞﾝｯ

「いｯ！、あ、ごめんなさい…、！」

「あ"ぁ？何だこのチビ。俺にぶつかって来やがったのか？」

この時、僕はすぐ理解した。この人はエデンの人じゃない、外の人だ。、エデンは争いが無い島。ぶつかってもこんな言い方はしない

「ここの島はすげぇな。砂も家も街も人も白いのか…！俺の大好きな色に染めたくなるぜ」

『あ、あの。妹を離してくれませんか？』

「お兄ちゃん…、」

「あ？このチビが妹なのか」

ゼラをつまみ上げる人。大事な妹だ、助けないと…！
でも何で、外の人がこんな人数いるんだ

「へぇ…お前ら兄弟なのか。よく見れば2人とも整ってやがんなぁ！高く売れそうだぜ」

そんな、…駄目だ