海の猟犬3【onepiece】 (ページ26)

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93話ページ26

雲海の中へ入ると、気が遠くなりいつの間にか眠っていた
目が覚めると広い海に一人小舟で浮いていた

自分は何をしていたんだろうと俯くと見えたペンダント。それを見ると辛うじて思い出せた

「そうだ、ハリルを連れてエデンに行くんだった」

すぐ様、ハリルの元へ急いだ

私に濡れ衣を着せ、船から放り出した海賊船にハリルはいる
今もきっと私が居なくなって、寂しい思いをしているはず

「急がないと」

出来るだけ、騒ぎにしたくなく夜になってから船にそっと小舟を着け、海賊船に登りハリルの姿を探した

ずっと雑用を、押し付けられていた為夜中でも平気で働かされていた。だから、すぐに分かったハリルだ

「ハリル…！」

「え、ぁ、兄貴…、今までどこに行ってたんだよ…！」

「ハリル、この船を降りてエデンに行こう…！僕達を歓迎してくれる…！！」

目を見開いて、信じられない顔をするハリルに彼女から教えてもらった不思議な事を話してやる

「す、すげぇ。本当かよ、兄貴…！俺、行ってみたい…！！」

「行こう…！私たち2人で…「へぇ、いい島じゃねぇか。俺達も連れてけよ」

いつの間にか、起きていた船長。、しかも全て聞かれていた

「ぇ、いや。、何も…」

「エデンって島があるんだろ？そんな島聞いた事ねぇけど、嵐の日に海へ放り込んで死んだはずのお前が言ってるんだ。

仕方ねぇから信じてやるよ。連れてけ」

仕方なく、言われた通り石の光を頼りにエデンへ向かった
ハリルは私とは違い、船長から可愛がられていたから本当は戻らなくても良かったんじゃないかって…なんて事は胸の中に留めた

「なぁ、兄貴。エデンの話もっと聞かせてくれよ…！」

「え、あ、嗚呼」

話をしているうちに、大きな雲海が見えた。あの雲海を超えたところにエデンは存在する

「よし、お前らこの雲海を突っ切るぞ！」

船長がそう言うと口々に賛成の雄叫びが響く
そして石の光が指す方向へと向かったが、何故か雲海を抜けない

「おいッ！！クレマ、どういう事だ…！ずっと雲に包まれたまま何も無いじゃねえか。嘘ついてんじゃねぇだろうな」

「嘘なんか着くもんか、私は本当に見たんだ！彼女と約束までしたんだ…！」

いつ爆発するか分からない時限爆弾のような船長に、怖気付いながらも彼女のことを思えば何も怖くはなかった

そして、辿り着いたんだ。、エデンに
その時ハリルは着陸寸前で高熱を出し、ずっと眠っていた

「こりゃすげぇな、全部白いぜ…！」