海の猟犬3【onepiece】 (ページ18)

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85話ページ18

「Aさん、僕です。コビーです。、分かりますか？」

拘束されるAさんに近づき、呼びかける

少し見ない間に髪が伸びた気がする
俯いているのもあって、表情が全く分からない

揺さぶってみるも反応が無いので、姿勢を低くして下から様子を伺う

「Aさんｯ！…しっかりして下さい…！！」

「ｯ…！、嘘だろ、！？」

ヘルメッポさんも気付いたのか、近寄ってはAさんの名前を呼ぶ

Aさんの様子は酷く、目からハイライトが消え生気が感じられない。、

僕は知っている。この表情は、薬漬けにされた人の顔によく似ている。一体、何があったんだ…、！

そうだ…！まずはこの状況を本部に伝えなきゃ…！！

「ツバキ…、！本部に連絡……を、」

「…いや、なに…。悪いとは思ってるんやで、ほんま

でもな、どうにもこうにも出来ひんのや…」

振り返ってツバキに連絡するよう指示を出そうとした

ツバキの手には何故か短刀が握られている

「ｯ…！ヘルメッポさｯ…！！！」

ヘルメッポさんに声を掛けた瞬間、隣でゆっくり倒れ込んでいくヘルメッポさんの姿が止まって見えた

目を見開いた

「何で…！、何でこんな事するんだｯ！！？

バナー！！！」

倒れ込むヘルメッポさんを、冷たい表情で見下ろしているその手には、突き刺したであろう刃物が握られており、手にはベッタリと血がついている

「別に、あんたらに恨みは無いんだ…
本命はこっち」

ぐいっと血が着いた手でAさんの髪を掴み、顔を上げさせるバナー

僕の頭はもうパンク寸前だ。、処理しきれない

「俺の復讐は今、ここから始まるんだ。」

そう言うと、ガーゼのようなものをAさんの口元に当てる。すると一瞬で覚醒したのか暴れ出すAさん

『あﾞぁﾞあﾞ…ｯ！何でｯ、こんな事ｯ…！！』

「Aさんｯ…、！」

『こ、コビー…、？あﾞぁ、あ…！もう、辞めてくれｯ…！！』

暴れても暴れてもイスの軋む音と、鎖の擦れる音がなるだけ
2人を、守りたいのに守れない…！

「辞めてくれ？何言ってるんですか、これから始まるのに」

ぐっと髪を引っ張り、痛みで唸るAさんの前に真っ赤な錠剤を見せるバナー

その薬を見た途端、もうイヤだｯ！！と怯えた表情で懇願するAさん

それでも無理やり口に入れようとするバナーに、口を閉ざすも無理やり口内へ押し付けられ、飲み込んでしまった

「ｸﾞﾌｯ…、」

「へ、ヘルメッポさん…！、Aさんがｯ…、」