海の猟犬3【onepiece】 (ページ11)

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78話ページ11

『興味があるなら好都合。思う存分、この身体を利用して上手く近づけばいいんだから』

そうだ、向こうも僕を殺せない。殺したらエデンへの有力情報が消える事になるからね

「そ、そんな…強化特訓は僕達が強くなって、一緒にハリルを捕まえる為でもあったんじゃないんですか！？」

『そのつもりだったけど、辞めた。待機命令は今決めた。
それに正直に言うと、足手纏いなんだ』

デスクから離れ話しながら、正義のコートを羽織る
足手纏いと言われ、呆然と立つコビーを横目で見る

『また本部を空けるから、後の事は君に任せるよ』

部屋を出る際にコビーの肩を軽く叩き、部屋を出た

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「どうして…、」

任せたと部屋を出ていったAさん。机を見ると全ての仕事を終えてある

足手纏いという言葉が胸に刺さって抜けない

僕は僕の出来ることを今まで精一杯して、頑張ってきたつもりだ。でも、Aさんにとってまだ僕は、足手纏いでしかないのだと現実を突きつけられた

確かに、Aさんはエデンに最も近いかもしれない存在だ。ハリルも殺しまではしないだろうが、無事では済まないことは確かだ

実際、死人もでている程だ。それくらい必死なんだ

エデンは本当にあると思っていた方がいいのだろう

「(ああ…、また本部を空けるのか)」

飲み終えたカップを、お盆に乗せ片付ける

本当はもっと色んな話をしたかった。久々に帰ってきてくれて嬉しかったし、前みたいに食事にも誘ったりして過ごしたかった

久々に会えたと思ったら、ただ喧嘩の仲裁をしてほんの数十分話しただけ。次に会えるのはいつなのか

僕もAさんの部屋を後に給湯室へ向かい、カップを洗う為蛇口をひねる

このまま、どんどん距離が離れて何時しか本当に帰って来なくなったらどうしよう

そんな事ないだろうが、先日に見た夢を思い出しては嫌な想像しか浮かばなくなる

ｶﾞﾁｬﾝ…、

「そんなの…嫌だ…、」

しゃがみこんで、自分が考えた最悪な妄想に胸が苦しくなる

もう、僕はAさんに依存しているのかもしれない

早く大将になって

Aさんと肩を並べられるくらい強くなりたい、

「追いつきたいなぁ…、、。」