海の猟犬2【onepiece】 (ページ35)

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64話ページ35

ビショビショになりながらも、船へと乗り込む事が出来た僕達。海へ落ちて、逸れないように集まっては船へと泳いで向かっている途中に、爆発は起きた

瓦礫などが爆風に飛ばされ、勢いよく海へ放り出される

島の方を見ては、Aさんの無事を祈った

「ごほっ、ごほっ…！」

「大丈夫ですか？気管にはいりましたか？」

噎せるイヴさんの背中を優しく摩っているバナーさん
手元には、既に暖かい飲み物を用意している

僕はと言うと、Aさんが心配でそれ所では無かった

「おい、コビー。大丈夫だって、あの中将だぜ！また、ふらっと現れてはセーフ！とか何とか言って帰ってくるって！」

「そうだね…、今は信じるしか」

僕を元気づけようとするヘルメッポさん。優しいな…きっと少女もその優しさに甘えたくなったんだろうな

爆発から数十分経った時だ
ふらふらと、白髪が揺れる姿が見えた。、

「Aさん…ッ！、」

すぐ様、船を降り駆け寄ったが軽い笑顔で『大丈夫大丈夫、』と僕の支える手を借りなかった

「(本当に、大丈夫なのだろうか…？)」

ヨロヨロと船へと乗り込み、船内へ入ろうとした時だ。イヴさんの声が聞こえた

「ちゃっかり、助けて貰って船にまで乗せてもらっているけど、私はここでいいわ。これ以上、迷惑はかけられないもの」

「えっ！ここで、ですか！？」

急な事に、僕も驚いた。、ヘルメッポさん達も驚いている

『いいよ…乗りなよ。ここに置いてくのは流石の僕も気が引ける』

少し、冷たさを感じる言い方だったがイヴさんとAさんの関係を知っている僕にとっては、重く感じるものがあった

「な、なら、次の島まででいい…！ほんと、…」

『はぁ…、駄目。君が奴と繋がっている可能性がある以上、本部の近くの島に降ろす。その方がすぐ対処出来る』

相変わらず、疑い深く警戒心が強いA中将
そう簡単に信用はしない

そう言い残してからは、僕以外を甲板に残して船内へと姿を消す

僕は、Aさんの後を追い自室へと一緒に入った

自室へ入るなり、正義のコートを雑に脱ぎ捨てソファにだらしなく寝転ぶAさん

腕で目元を隠している。僕も結構な疲労はあるが、それを上回る程、Aさんも疲れたのだろう

「Aさん、お茶入れてきましょうか…？」

『…』

何時もなら、『今日は、ダージリンがいいな〜』と何か返してくれるが、何も応答がない

部屋を後にしてはお茶の用意をと、給湯室へ向かった