海の猟犬2【onepiece】 (ページ34)

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63話ページ34

僕達も爆破のことは知らなかったので、走りながら話を聞き大急ぎで駆け出した

「革命軍の野郎、なんてぶっ飛んだ事を…！このままじゃ俺たちも爆破に飲み込まれちまう…！」

「ぶつくさ言う前に走ってください…！もうきっと、時間もあまりないはずです！」

何時もなら、お巫山戯したり呑気な筈のAさんが無言で走り続けている

恐らく本当に時間が無いんだろう

「な、なぁ、そう言えば俺の短刀が無いねんけど…知らん？」

『さっき、僕が借りた。後で返す』

先程より、顔色が良くなってきたツバキさん。ツバキさんからの質問に対しての回答も、手短に答える

その後は誰も話さなかった

「ねぇ…！出口はそっちじゃないわよ…！」

僕が抱えている、イヴさんが声を上げて言う。僕達もAさんについて行くだけで、出口に向かっているものだと思っていたので、皆、驚いたようにAさんを見る

『…皆、それぞれ腕組んで歯を食いしばって』

皆、？を浮かべながらも言われた通りにしては、そのまま走りついていく

すると、大きなステンドガラスがある行き止まりだった為、駆けていた足を止めようとした時だ

ガッと服を捕まれ、思い切りステンドガラスの方へと投げられた

ガッシャアアンッッ！！と硝子が勢いよく割れる音が響き渡る

「Aさんッ！！」

僕達は遠く外へと放り投げられ、海へと投げ出された
近くには、僕たちが乗ってきた船もあった

きっと、本当の出口からだと間に合わないと判断したAさんが急遽、ルートを変更したのだろう

離れた城の僕たちを投げたであろう場所から、小さくなったAさんが逆さになって見えた

そこから、どうやってAさんは逃げるんだ…ｯ、？

もう一度名前を呼ぼうとした時、ドボンっと海へ落ちた

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(…もう少し時間あるか…？)

皆を投げ出して、僕も急いで城から離れる
流石の僕も時限式の爆弾の爆破時刻までは当てる事は、難しい

城から海までの間は、所々に家や建物が建っていてそれなりに距離がある

今か、今かと爆発すると思うと心拍が早くなる

皆、無事に海へ落ちただろうか…？彼女はどうか分からないが、能力者は居ないだろうし無事な事を祈る

ちょうど、海が見えてきたと左足を踏み出した時だ
ドっと地面が揺れ爆風に飛ばされて、バランスを崩した

『うｯ…！やっばｯｯｯ！！！』

凄まじい爆発音と共に、熱風と炎が燃え広がった