海の猟犬2【onepiece】 (ページ28)

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57話ページ28

コビーside

地下への階段を降りる度、ヘルメッポさんの気配が強くなると同時に、嫌な予感も強くなる

「(頼む…無事でいてヘルメッポさん)」

後ろから着いてくるバナーさん。背中には顔を真っ青にしたツバキさんを背負っている

さっきよりも顔色が酷い、急がないと

一番下まで降りてこられたのだろう。大きくて頑丈そうな扉だけがそこにはあった

手を伸ばし取っ手を掴もうとしたが、開けてもいいものなのかと手が止まる

なんだ、…汗が止まらない

「…、コビー大佐？」

指先を見ると何故か小刻みに震えている、怖いのか？
ああ…そうだ怖いんだ。この先に何があるのか、分からないのが怖い

いつものみたいに、明確な情報が無いのが怖い

…でも、間違いなくこの先にヘルメッポさんがいる
助けなきゃ

嗚呼、どうしよう…！やっぱり僕じゃ力不足だ…！
A中将、どうしたらいいんですか、、

ギュッと目を瞑り、恐怖を打ち破る方法は無いか脳を必死に回して考える

『目の前で親友が死んだ…今度は手遅れになる前に我武者羅に突き進むよ。あんな思いをしない為なら、何をしてもされても耐えられる』

あれ…？こんな話したっけ？

…いつだ？

…あ、酔い過ぎて忘れてた。確かあの日
Aさん、そんな事も言ってた気がする

僕もヘルメッポさんが死ぬのは嫌だ

誰も死んで欲しくない、欠けたくない

皆、無事に帰りたい

『手遅れになる前に、我武者羅に』

言われた気がした、Aさんの声が耳元で響いたような

扉を力の限り開く

「…へ、へるめっぽさん…？、」

「…コビー大佐、、あれは少佐じゃありません…、」

僕も、、バナーさんも、唾を飲んだ
今日はよく喉が渇く

高級そうだが、所々汚れた堅牢な椅子に座っているヘルメッポさんに似ている誰か

いや、ヘルメッポさんなのだが何か違う
瞳の色がドス黒く赤い。まるで、血のようだ

隣の少女は誰だ…？
少女もヘルメッポさん同様、瞳の色が赤い

「ｯ操られているんだ…！
ヘルメッポさん！目を覚ましてくださいｯ！！」

「くふふｯ、Shh...駄目よ。そんな大きな声を出したら怒られるわよ」

「何言っtﾄﾞｺﾞｫｯ！！

すごい速さで壁に打ち付けられ、パラパラと欠片が落ちる音がする

あまりにも一瞬のことで分からなかった
ヘルメッポさんが僕を蹴ったのか？

たらっと鼻から血が流れでた

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都合がいい酒の力(