海の猟犬2【onepiece】 (ページ20)

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49話ページ20

ツバキside

「う〜ん、…」

城に入り数時間が経った今俺はずっと、城の廊下を歩いてる

あ、今女の子と一緒じゃないん？って思った？
そうやねん、何か落ち着かんねん

こう…なんて言うのかな違和感ってやつ

コツコツと自分の靴音だけが響く廊下

可笑しくない？

めっちゃ人で溢れてたのに、急に少なくなり今は俺だけ

女の子と何度か話したりもしたけど、なんか変な感じやった

何か活力がない感じ…

今まで色んな子見てきたけど、圧倒的に何かが欠けてる気がする

それに、そもそもここに来るまでにこの島の情報が全く無かった

「なーんか、上手く誘導されてる感じするわ」

城に入る前にも感じたちょっとした違和感

「なあなあ、向かいのトート島やっけ？何か船から降りた時よりも近ない？あんなに大きく見えてたっけ？」

船を降りての城までの距離は結構あった
船に乗って見えていた時より、若干だけど近く見えた

『…気のせいじゃない？行くよ』

中将にそう言われて、そのまま城に入ったけど…

その変な気持ち悪さから、無意識に窓を探す

「ねえ、君！」

「うわ！え、俺っすか？」

急に赤いキャスケット帽の女の人に呼び止められた
栗色の髪がとても可愛い

「君、迷子？この島はあまり良くないから早く離れた方がいいよ」

「…良くないとは？」

どちらかと言うと、良くない話を聞いているのはこのノーブルの向かい側にあるトート島という場所だ

気になり、女の人に話を聞いてみる

「この島はね、ちょっと特殊で島が数年に1度向かいの島と繋がるの。向かいの島が自発的に動いては、ここノーブルへ繋がって魔物たちが、ノーブルにいる人達を襲うんだって」

皆、魔物の姿は見た事ないって言うけど…君も早く逃げた方がいいよ、多分もう時間も少ないと思うから！と言い残しては走り去っていく女の人

「え、ちょっと待って。そんな話聞いてない…」

ほら、やっぱりそうやんか。島は近づいてるらしい
俺の気の所為なんかじゃ無かった

「あの、アホ中将何も言わんと騙しよった」

はよ、皆と合流して逃げな…！

バナーside

数分前から徐々に人が減ってきたように思う。今まで人が多くて気が付かなかったが、今残っている人の殆ど脱力している人が多い

向こうでは、男性が上の空で椅子に持たれていたり、こちらでは女性が家族写真を握っては、力なく微笑んで居たり…

この違和感は何だ

《ぐだぐだ…笑》