海の猟犬2【onepiece】 (ページ19)

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48話ページ19

ヘルメッポside

「ちょっと動かないで！」ペシッ

「いでっ！…動いてねえよ…！」

俺の髪を好きなように弄くり回すこのガキ
かれこれ2、3時間ずっと髪を握られてる(

なんでこうなったかと言うと、城に入って皆と別れ少しした時だ

「(へぇ、結構人がいるんだな…)」

「ねえ！貴方！そこの貴方よ！！」

子ども特有の高い声が聞こえた。呼び止めているのがまさか自分とは思わず、気づくのが遅れた

「ん？俺か？」

「そうよ！ちょっと来なさい！！」

全く見知らないガキに袖を掴まれて、引っ張られる
何だ何だと、思いながら着いていくと衣装室のような所に来た

「おい、おい、何だってんだ」

「貴方の髪素敵ね、私に結わせなさい！いいわね！」

なんて勝手なガキだ…、俺は遊びに来たんじゃねえ

それから、俺が何を言うも「静かにしなさい！」「動かないで！」とペシペシ叩かれる

それからずっと俺の髪で遊んでる

流石に時間の無駄だと思い、結った髪を褒めてやると気に入らないのか解いては結直し、解いては結直しを繰り返してる

既に俺の髪のキューティクルはズタボロだ
前の鏡に移る自分は、窶れて見える

「(あ〜…腹減ったなあ)」

広場へ行けばご馳走もあるだろうが、この状況じゃ無理だ
空腹を紛らわせる為なのか、脳がぼうっとする

〘『良いかい、次の島での生存切符は自分で掴め

自分で情報を集め、それに合わせて準備する。厳しい環境下で生き残るサバイバルだよ

…まあ、楽しもうね』〙

中将の言葉が蘇る。生存切符は自分で掴め…
鏡越しでガキを見る、どうも何か知ってるとは思えねえが、どうせ離して貰えねえんだ

聞くだけ聞いてみるか

「なあ、お前向かいの島の事で何か知ってるか？」

「向かいの島？ああ！トート島の事？知ってるわ！
"行ったこともあるわ！"」

…聞いてみるもんだな

「俺の間違いでなきゃ、あの島は死んだ島なんだろ？
良く生きてられたな」

任務に向かう前日に、中将から少し聞いていた。死んだ島、帰っては来られない島だと。正直ゾッとした

「私は運がいいのよ！強運の持ち主だもの」

そう自慢げに言うガキ。身なりも整いどちらかと言うと、一般のガキよりかは綺麗な顔つきもしていると思う

本当に行ったことあるのか？
無縁の所だろ

「何であんな所に行こうと思ったんだ？」

「行きたくて行ったんじゃないわ！流されたのよ私

そして、旦那様に拾われたの」

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CVは釘宮さんイメージです(