海の猟犬2【onepiece】 (ページ16)

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45話ページ16

コビーside

「あら、素敵な人ね。私と1曲踊ってくださるかしら」

赤いドレスを身にまとった、以下にも貴族らしい女性に話しかけられる。とても艶っぽく、これが本当の美人だと思う

「ええ、勿論」

僕も2つ返事で返し、彼女の手を優しく取った

チラッと目立つ白髪を探してみると、すぐに目当ての人物を見つけた

綺麗な白い長髪をゆらゆらと揺らしては、品のある落ち着いた色のドレスに身を包み、精悍な顔つきの男性と踊っている我等がA中将

いや、今は姫って呼んだ方が良いのだろうか

数時間前───────

「ん…」

すごくよく寝た、一点を見つめて見た夢を思い返すと、改めて不思議な夢を見た気がする。だけど、上手く思い出せない

少しづつ覚醒する脳で、部屋の周りを見回すと見覚えのない女性が1人

「…えッ！？、、だ、誰ですか！？」

『そんなｯ！忘れてしまったの？私は、貴方の彼女なのに』

・・・

「って、何してるんですかA中将」

『おや、バレたか笑』

大袈裟に女性の声を演じていたが、見破られた瞬間声色を元に戻す中将

何故、女性の格好をしているのだろう。初めて見る人は必ず騙されてしまう程、似合い過ぎている

『さぁ、起きたのならすぐ着替えて』

「え、何にですか」

『決まってるでしょ、君も女装するんだよ』

中将曰く、花も必要だと僕用に女性向きの服を押し付けてきたが、僕は絶対嫌だと伝え男性用を受け取った

何故着替えるのかもあまり分かっておらず、取り敢えずスーツに着替えて外へ出てみると、もう後５分ほどで着くだろうと思うくらいに、島が近く見えていた

振り返って皆に伝えようとした時だ

『さて、残り5分弱。君はどこまでできるかな』

周りを見てみると、スーツ姿のヘルメッポさん達が伸びている。僕は残り5分で全てを叩き込まれた。…5分でだ(

そして、鬼教官の中将にスパルタ授業を施され、今に至る

「お上手なのね、素敵だわ」

「いえ、貴方の方こそ素敵です」

今、軽々とステップを踏めるのは、あのスパルタ授業のおかげだと思うと、自分はよく頑張ったと思う

「ロベリアと呼んで下さる？」

「ロベリアさん。貴方はトート島と言う場所を詳しくご存知ですか？」

ただ、この場所に訪れたのでは無い。集められる情報は全て掻き集めろと城に入る前、中将に言われた

何でもいい、今後必要になる情報全て

「そうね、あの島に興味あるの？私はあまりオススメしないわ。あれは死島だもの」