43話 〘 微腐 注意 〙 ページ14
コビーside
Aさんに無理やり引きずられ、ベットに横にさせられた
僕も少し眠気からの苛立ちで、ついAさんに強く言ってしまった。今まで上手く自分の感情とは付き合ってきたつもりが、ここまで誰かに対して反抗したのは初めてだ
それにこの状況…
「(どうしようッ!余計に眠れないッ///)」
僕の体には今、Aさんの細い腕がまわっている
足も動かすまいとAさんの足が絡んでいるのだ
好意を寄せている相手に、そんなことされてしまうといくら常に冷静にと頑張っている僕も、難しいものがある
しかも、僕より先に眠っている…!
僕も18歳…一応年頃なのだ。色々考えてしまう…!
こうも、人の体は柔らかいものなのだろうか
間近で見ると改めて整った顔が、僕のすぐ側に見える
キメの細かい肌、長くて白いまつ毛、髪に至っては窓から除く朝日に照らされて、キラキラと光っているようにも見える
「(あぁ、ダメだ…寝れないよ、)」
『…んんぅ…』
あ…更に絡んで来たこの人。ここまで来ると態とらしく感じる。人がこんなにも困っているのに…!今頼りたいッ!離れて!
寝るぞ…、寝るぞッ!!
もうヤケクソだ。目を瞑り、力を抜く
ここだけの話、眠れない決定的な事がある
…Aさんが僕の足を挟むように絡めているんだけど、わかる人にはわかるよね…?
「〜〜〜〜〜〜〜///ッ」
はぁぁ…、
ため息を着いた時だ、急に動き出したAさん
何故か僕の上に跨る状態になった
「Aさん…?」
眠っているのだろうか…?俯いて、髪が瞳を隠していて分からない
急にどうしt『あの、ぼくのおうちはどこですか
あなたにからだをわたしたら、おしえてくれる?』
何だ
『ぼくね、まいごなの
だからたすけてください、おねがいします』
「ッAさんッ!しっかりして下さいッ!!」
僕も起き上がり肩を掴んで、揺すってみる
すると凄い速さで逆に肩を捕まれ、押し倒された
「ウグッ!、(力が強い…!)」
Aさッ…、!一体どうしッ……!
ふと彼の瞳を見た
そこには涙を溜めた彼が居た
まるで何かを伝えたいけど、言えない、言うことが出来ない苦痛の表情に見えた
僕は其の儘、Aさんの目に釘付けになってしまった
その後は良く覚えてない
何だか、不思議な夢を見た気がする
街中が真っ白の綺麗な場所
そして、ショートボブの小さな女の子と、人見知りっぽい男の子
誰だ…?
71人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夛湖 (たこ) | 作成日時:2023年7月30日 0時