海の猟犬4【onepiece】 (ページ7)

今日:15 hit、昨日:26 hit、合計:5,223 hit

121話ページ7

「…僕も行っていいですか？」

「構いませんよ！コビー大佐も私達の研究に是非参加してください！！」

着いたのはあの厳重な部屋

研究員2人はなんの躊躇もなく部屋へズカズカ入っていく

「やぁ、A中将。今日も採血に来ましたよ」

「さ、腕を出してください」

『…、やだ』

俯いて嫌がるAさんの言葉は全く聞かないで、手際よく袖を捲り腕に駆血帯を縛る

「…ｯ、！！なんだ、、あれ…」

捲られた袖から見えたAさんの腕は、痛々しい注射痕が幾つもあった

消毒をし、針を刺そうとした瞬間Aさんが手ではじき飛ばし、注射器が床で割れる

『はぁ……、はっ…は、、』

「Aさん、これは未来の私達の為でもあるんです。貴方の血は薬になる事が解った、貴方の血で助かる人が増えるんですよ！素晴らしい事じゃないですか！！」

それに、貴方の解毒薬を作るヒントにもなるんです！と過呼吸気味になるAさんの鎖を引っ張る

『ゃ…だ、……嫌だ…、、』

「ちょ、、ｯと待ってください…！！」

『……、！』

「何ですか、コビー大佐。そこを退いて頂けませんか？」

「これは、やり過ぎでは無いでしょうか…。腕を見ましたか？注射の跡が多過ぎる…注射痕が消える迄、早くても1週間。でも、これはあまりにも酷い

まさか…数日に1回の早さじゃないですよね？」

「…やだなぁ。この採血は我々の為でもあるけど、1番は中将の為なんですよ」

「僕らは1度、偽薬を渡されて薬や治療を快く信用出来ないんだ。本当にそうなら何か証明して欲しい」

「うーん、今すぐに証明は難しいけど、この採血を終えたら証明できるよ」

僕の後ろでは、過呼吸気味のAさん。まずは落ち着かせてあげたい

「Aさん、大丈夫です…！深く息を吸って、吐いて。僕の呼吸に合わせられますか？」

『ふっ…、は、……ぅ…ふぅ、』

鎖がカチャカチャと鳴り、震えているのがすぐに分かる

数分後には落ち着いたのか、僕の手を握ってくる

『コビーになら、幾らでも血をあげる…指でも耳でも目玉でも……何でもあげられるよ』

ああ…また、薬の作用が出てきた。ここで取り合ってはいけないのを僕は知っている。今は寄り添うだけでいい

「ねぇA、コビー大佐は貴方の血が必要なんですって…」

『うん、いいよ！！』

「ちがｯ…！！」

ﾌﾞﾁｯ