120話 ページ6
コビーside
あの日以来、少し心が軽くなったように感じる
それに、薬の副作用の違和感を感じることなく楽しく普通に話ができた
時間をかければ、薬の毒素も消えるんじゃないだろうか
スモーカーさんから絶食の事は何度か聞いていた
何も受け付けず、誰がしようにも拒み続けたという事だったが、僕がいれた紅茶だけは、拒むこと無く嬉しそうに飲んでくれた
また、僕なら…と言う優越感に浸ってしまう
「すみません！コビー大佐、ここの書類を教えて下さい」
「いいですよ！、ここは…」
.
.
「ありがとうございます！助かりました！！」
「いえいえ、これは難しいので仕方ないですよ」
「あ、コビー大佐〜最近いい事でもあったんですか？？」
「え！？なんでですか！？」
「だって、皆噂してますよ。彼女が出来たんじゃないかって笑」
「え！？は、///か、彼女なんて、！？！そんなｯ！」
「「「分かりやすい」」」
「どんな人なんですか！？教えてくださいよ…！」
「え、ど、どんな人って言われても…///彼女じゃないですよ」
「あ、まだ告白はしてないんですね！？」
僕の周りに人が集まって色々聞いてくる…。
本当に彼女じゃないんだって…、ただ他の人は駄目で僕なら許してくれるあの人の事を考えていただけ…
色々妄想させる言葉を構わず言ってくるので、僕も顔が熱くなってくる
「も、もう、勘弁して下さいｯ///！！」
「あ、大佐〜！逃げられた〜！！」
我慢できず、逃げ出してきた…トイレに駆け込み、鏡に映る自分を見ると顔が赤い
「はは、真っ赤だ……笑」
笑ってしまうくらい、僕はAさんに惚れている
手を洗い、その場を後にした
途中、前からスクラブを着た2人組とすれ違う。、注射器が乗ったトレーを手に持っていた
「(何で使うんだろう…？)」
「あの、その注射器…どうするんですか？」
「？ああ、これは採血の為に使うんですよ
A中将に」
「え、、何でAさんに…？」
「Aさんの血は珍しくて特殊なので、検査も兼ねて研究用にも少し取らせてもらってるんです」
「Aさんの血液は凄いんですよ…！他の人とは少し違うんです。なんと言うか、細胞自体が新しくて、それも今研究段階なんです…！！」
エデンの血液…
そんなの検査と言えど、悪用する人が増えるじゃないか
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作者名：夛湖 (たこ) | 作成日時：2023年12月24日 14時
