海の猟犬4【onepiece】 (ページ42)

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150話ページ42

ｶﾁ……ｶﾁ……ｶﾁ…、

時計の秒針の音が、嫌らしく時間の進みを教えてくる
…眠らされて、どれぐらい眠ってしまっていたのだろう

もう今更だ。帰ることなんて出来なくなった

現在夜中の3時16分…、今頃ハリル達が、怒り狂って僕を探しているだろうな

帰っても待っているのは、調教という名の拷問

ここに居たとしても、僕が求める安寧は手に入らなさそう

「ん、…ふぁあ……あ〜、寝落ちてた。って、起きてたのか」

『…』

「どうだ、落ち着いたか？」

『お前のせいだ。お前のせいで、僕はもう何処にも帰る場所が無くなった』

「何だ、普通に話せるじゃないか笑
帰るも何も、これからはここ海軍本部がお前の帰る場所だよ

お前を傷つける奴らの元になんて、帰らなくていい」

『…何も知らない癖に』

軽いノリのように話されると無性にムカつく

数年もの間、ハリルを怒らせないようにと、神経を擦り減らして生きてきたって言うのに

「なぁ、話せるんなら教えてくれよ。お前の名前」

『…』

「勿体ぶるなよぉ。言わないんなら、このままシロって呼ぶぞ？いいのか」

…もう好きにしてくれ。生きた心地がしないんだ、これから先の未来が全くもって想像できない

明日、自分がまだ生きていると言う姿さえ思い描けない

「なら、まだシロだな。
今日から稽古をつけてやるから、そのつもりでいろよシロ」

『…(稽古、ねぇ…)』

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「おいシロ、もっと真面目にやれ！」

『…』

「駄目だ！動きが遅い！！もっと、集中！！！」

…やりたくないこんな事。あーじゃない、こーじゃないとかよくそんなに声が張れるもんだ

竹刀って言う物を渡されても、抑のやる気が無いので下に下ろす。そうするとまた怒られた

はぁ〜……。

「ああ、もういい休憩しよう」

稽古から3時間、やっと地面におしりを付けることが出来た
こんな事やっても、意味無いでしょ

何で、、強くならないといけないの。何の為に強くなるの。

全くもって、理解できない

「…なぁ、お前何で真面目にやらないんだ。私の勘では、お前はもっと動けると思ってるんだけど」

『…何の為にそんな事するの』

「そりゃあ、立派な海兵になる為だろ」

『勝手に決めないでよ。そんなのになるつもりは無い』

「全く、お前なぁ…;
その内嫌でも、海兵がカッコイイって分からせてやるよ」