海の猟犬4【onepiece】 (ページ38)

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146話ページ38

＿数十年前＿＿＿＿

「君、名前は」

『…、』

少し汚れたキトンのような服を着て、片手には短剣、所々怪我しているのか包帯が巻かれた、白髪の少年

名前を聞いても、何も答えない

「はい…、何も話してくれなくて。はい、子どもです…
ヌーブ海賊団を捕縛し、物資を確認していた際に樽から発見して…」

取り敢えず、海賊の仲間だと困るので縄で身動き出来ないよう縛り、電伝虫を片手に横目で警戒する

生気のない目。縄で縛る時でさえ、抵抗する素振りもなかった

「…分かりました、連れて帰ります」

結局、子どもを置き去りには出来ないので本部まで連れて帰る事になった

そっとその子どもに近ずき、目線を合わせて話しかける

「これから君を海軍本部まで連れて行く。その縄は悪いが本部に着くまでは外してやれない、すまない」

『…』

特に目線を合わせてくれることも無く、縄を優しく引いてやると静かに着いてくる

大人しく、危険性も感じないので縛っては居るが私の傍に置いてみた

部下達から反対されたが、まだ子どもだ
本部に着くまで話してくれないのは分かっているが、色んな話を持ちかけてみた

「君は、ヌーブ海賊の一味かい？」

『…』

「私は、海軍本部中将のアイビーって言うんだ。皆からはアイって呼ばれてる」

やっぱり、何を話しても返してはくれなかった

余程、怖い思いをしたのか…何か理由があるんだろうと、私も少年の表情を伺いながら話を続けた

「私もちょうど、君くらいの子が家に居てね。凄く腕白な子でね…手を焼いているんだよ笑

それでも君を見ていると、あの子に会いたくなるよ」

そう優しく頭を撫でようとしたら、スっと避けられた
少年が初めてとった行動なので、驚いたが私は嬉しかった

「ふふ、そうだな。今は辞めておこう」

『…』

「アイさん、本部に到着しました！」

「嗚呼、分かった。…おいで、本部は広いからね」

本部について、センゴク元帥の前でも怖気付くこと無くただ呆然と立ち尽くす少年

取り敢えずは、保護と言う形で本部で預かることになった

「え！俺がですか！？」

「君がここまで連れて来たんだ、最後まで見てあげなさい」

「えぇー…」

という事で、私アイビー･ヘデラ。
謎の正体不明の白髪少年の世話役を頼まれました

子どもは嫌いでは無いが、好きという訳でもない。ましてや、何を話そうも無視される始末

「参ったなぁ…、」

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過去編突入…！