145話 ページ37
__センゴク元帥の部屋にて
ダンッ…!
「どういう事じゃ…!」
「どうもこうも、Aが逃げたって事でしょうよ」
「しかし天竜人に手を出したのは、まずいよねぇ〜」
「全くッ、Aも余計な事を…!!」
それぞれの意見がぶつかるこの状況。その原因は間違いなくAにある
上手く時間をかけて、私達が天竜人や政府からの手を遠のけていたというのに、これでは意味が無い
「私はAを甘く見ていた…、賢い奴の事だ。もっと厳重に閉じ込めておくべきだったか…ッ」
「今更、反省してももう遅いわい。のぉセンゴクよ、今からでも遅くないじゃろ。コビーらに奴を探させたらええ」
「もう既に、何隻かは捜索に出してある。その必要は無い、奴の部下だ、仮に繋がっていたとして、こちらの情報をリークされても困る」
「やはり、どこまで行っても海賊は海賊。ダメじゃのぉ…!
……のう?クザン。」
「ちょっとちょっとー、俺に捕まえて来いって言うのかよぉ」
「本部で1番動けるのは、君でしょ〜?」
「あのなー、俺も暇じゃないんだから。この広い海だ、どれだけかかると思ってるのよ」
四方八方から、あーだ、こーだ、と飛び通う会話。……もう腹痛くて堪らない
「ええい、もう埒があかん。クザン!今すぐ向かった海兵と合流して、Aを探し出せ
…もう、私達がどうしようと奴を助ける事はできん。この選択はAが選んだ事だ」
「…全く、結局俺かよ」
そう言うと、ノロノロと頭を掻き部屋から出ていくクザン
その後にボルサリーノ、サカズキと続いて部屋から出ていく
「…ガープ、Aの部隊の奴らが何も聞いていないか調べろ。海賊と繋がっているのなら、大罪人と見なし即処刑だ!
いいな?」
「(…荒れておるのぉ、全くもって穏やかじゃないわい)」
ガープを1人部屋に残し、脳をフル回転させながら廊下を歩く
何故こんな事をしたんだ……何故、自ら死にに行く事をする?考えれば考える程、分からない
気が付けば、本部を出たすぐ近くの街まで来ていた
私が考えて立ち止まっていると、小さい子ども達が足元で走り去っていく
「おーい、早く来いよー!!」
「あー!待ってよ」
__「…お前は行かないのか?」
__『僕は、いい…。誰かと群れるのは嫌いだから』
「…A、」
ふと、思い出したのは拾って間もない頃のA
あまりに心を開いてくれないので、同年齢の子達と会わせたらと思ったが結局上手くいかなかったな
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作者名:夛湖 (たこ) | 作成日時:2023年12月24日 14時