海の猟犬4【onepiece】 (ページ27)

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140話ページ27

コビーside

「ただいま…」

「…中将は？引き止められたんか」

僕が部屋に帰ってくるなり、先程よりも落ち着いたら声で話しかけてくるツバキ

「ごめん、引き止めるのは出来なかった」

そう言うと、怒るでも無く悲しむでも無く、ただ静かに俯くツバキにAさんと話した事を伝えた

騒動が落ち着いたら帰って来るという事に

「いつ帰ってくるんや」「早いんか」等と聞いてくるが、流石の僕もそこまでは分からない

でも納得はしてくれたようで良かった

「でも、正直驚いたよ…ツバキがあんなに感情を表向きにして、Aさんを引き止めてたの」

「…バナーがハリルから解放されて2人で手当してもらってる時、俺決めてん。俺達5人でめっちゃ強くなって、良い部隊になるんやって」

自分の手を握りしめて、強く語るツバキの言葉に耳を傾ける

「俺さ、海兵になって最初はバナーとは違う部隊やってんけど、その時の部隊がまぁ酷くて…

俺、その時の仲間に裏切られてん

だから、新しくこの部隊に入った時めっちゃ嬉しかったし、雰囲気も良くて、俺はここなら強くなれるって思って」

「そんな事があったんですね、」

「だから、バナーも解放されてやっと皆で足並み揃えて、困難な事にも立ち向かえるって思ってたのに…

だから俺、我慢できやんなってあんな事してしまった」

恥ずかしいな、俺…。と落ち込むツバキの肩に手を乗せ、こちらを向かせる

「そんな事ありません。確かにナンパ癖はあるけど、ツバキはよく頑張ってるし、実は結構頼りにしてるんですよ

それに、感情的だったとはいえAさんに伝えてくれた事は、僕達も思っていた事だから貴方が言ってくれて良かったんです」

「ほ、ほんまか…！」

少し明るい表情になるツバキ。励ましてあげると、「やっぱ、俺ここの部隊で良かった…！！」と嬉しがる

「何か元気になったわ！ありがとうな…！
中将が帰ってくる迄に、めっちゃ強くなって驚かせたろうな」

「そうですね…！僕も頑張らないと…！！」

ツバキと強く手を握り合わせ、強くなる事を約束し目標とした。なんだか、仲間という絆が深まった気がする

僕は、Aさんに任されたんだ

3人を任せるって…。だから、僕が強くなって皆を引っ張って行かなきゃ

Aさんが安心して帰ってこられるように、僕自身が成長しないと

僕、頑張るから見ていてくださいよ、Aさん！！