134話 ページ21
『君達に、相談と言うか…話があるんだ
軽く聞き流すくらいで良いよ、』
僕がそう言うと、ジョッキを片手にも意識はこちらに向けて、話を聞こうとする皆
『エデンの生まれである僕がここに居ると、僕が大切に思う人達が悲しくて辛い思いをする
それは今も昔も多分、、これからも続いて行く
誰ひとりとして、僕のせいで欠けることは絶対に嫌なんだ
君達に対する感謝の気持ち以上に、申し訳ないって…無責任だって分かってるんだけどさ…』
『僕、海軍を出るよ』
ビシャアッとジョッキが落ちて、お酒が零れる音がしたと同時に視界が高くなった
「アンタ、何言ってんねんや…」
目の色を変えた、ツバキに胸倉を掴まれていた
『何って、そのまんまの意味だよ。言ったでしょ…聞き流すくらいで良いよって』
「んなもん、聞き流せるかっちゅうねん…!何や、自分中将って立場の癖に天竜人とか、政府にビビってんのか…!
海軍を出るって何やねん!巫山戯とんちゃうぞッ!!」
『うッ…、』
「、ちょっと待って下さいッ…!話し合いましょう…!!」
いつもはマヌケで、ナンパ癖のあるツバキだが本気になれば力が強く、胸倉を掴まれているので腕をあげられると、足がつくのがギリギリになる
コビーが止めに入ると、ヘルメッポやバナー達も続けて止めに入る
『ごほっ…、上司の胸ぐら掴むとか駄目でしょ、笑』
「巫山戯たことぬかすからや」
『君が怒っても、止めても僕はそうするつもりだ
僕の意志は変わらない。僕は海軍を出る』
「出て、どうするんや。逃げるんか…、どの道捕まって終わりや。逃げるんやったら大将がおる本部におった方が、安全に決まってるやろ…!」
最もだ…。彼らの言いたい事は分かる、でも分かった上で僕はここから離れないと行けない
ここには、君達がいるから
僕との関係がバレると、皆にまで被害が及ぶんだよ
僕のせいで
『もう、決めたんだ』
「お、おいおい…、辞めとけよッ、」
「皆、一旦落ち着きましょう…!、お酒も飲んでるし、また落ち着いて話し合いましょうよ…!」
興奮するツバキをバナーが止め、コビーとヘルメッポがこの状況を治める
『そういう事だから、宜しくね。…楽しかったよ』
「あっ…!待って下さい、Aさん…ッ!!」
後ろで、暴れるツバキの声が部屋から出ても聞こえていた
快く見送ってよ…ほんと
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作者名:夛湖 (たこ) | 作成日時:2023年12月24日 14時