海の猟犬4【onepiece】 (ページ15)

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128話ページ15

濡れた服を雑に脱ぎ捨て、腰にタオルを巻く

『(入りたいと思ってたし、ちょうどいいや)』

浴場の中へ入ると、人の気配も無くラッキーな事に貸切。
シャワーで身体を綺麗に洗い流した後、湯船に浸かった

『うはぁ〜…気持ちいい、』

やっぱ、拭くだけとは違い凄く気持ちがいい。加えて貸切という事に、気を遣わずに身体を伸ばせる

呆けていると、あることに気がついた

『(あ〜…着替え、、まぁいいか)』

水を掬ったりして遊んでいると、脱衣所に人影が見え貸切じゃなくなる事に少し残念に思う

ガラッと扉が開き、湯気の曇りが晴れる

『何だ、君か』

「な、何だとは何ですか…、」

入って来たのがコビーと分かったら、別に気を遣わないでも良いと思い、また水を弄る遊びに戻った

コビーも身体を洗い流すと、僕との間を少し空けて湯船に浸かって来た

『…』

「…」

『…』

「…ぇ…と、…そうだ。腕、大丈夫ですか？」

『うん、大丈夫』

沈黙を破ってくるも、すぐに話が終わり会話が成り立たない

何に遠慮しているのか知らないが、ぎこちなく話を振ってくるのなら、早く要件を言って欲しい所だ

『前振りはいいよ。要件は何？』

「…、特に意味は無いんです。ただ、心配になって…」

『うは、何が？心配なんて要らないよ』

どこか申し訳なさそうに、隣で僕を見てくる大佐殿
そう言うの本当に要らない

『もしかして、僕に同情してんの…？』

「僕はAさんじゃ無いし、全部が全部分かってはあげられないけど貴方の支えになりたいんです…！貴方の力に」

水で遊ぶ手を止め、今度は水面に映る自分を見る

『君は優しいね…
でもその優しさが時に人を傷つける事、忘れちゃダメだよ

逆上せちゃった、先あがるね

あ、そうだ。服借りるね！僕忘れちゃって…、
後で持って来るから！』

後から、えぇｯ！？ちょっと待って下さいｯ！と良い反応が聞こえるが何事もなかったかのように、僕はコビーの服に着替えた

『うは、僕の方がちょっとだけ足長〜い笑。後で着替え持って来るから許してねー』

なんて言葉を残して更衣室から出た。やっぱり朝風呂は気持ちがいい、何より身体が軽い

今度は何をしようかと歩いていると、僕のパパ、サカズキさんを見かけたので後を追った

別に何か悪戯しようという訳では無い…断じて

だってパパ怖いし…

あのサカズキさんを笑わせられる事が出来たら、僕はきっと伝説になる