海の猟犬4【onepiece】 (ページ2)

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116話ページ2

コビーside

『…ｺ、…ﾋﾞｰ……？』

白髪から除く、くすんだ蒼い瞳が此方に向く

「(あぁ…あの綺麗な空色がこんなにもくすんでしまった)」

『…は、はは。コビーだ…、！』

「そうですよ…！僕ですよ、遅くなってすみません。会いに来ました」

力無く微笑むAさんが、鎖の繋がれる手を僕に伸ばす

その手を僕はしっかりと握りしめ、Aさんを引き寄せ抱き締めた

『…うは、暖かいね……。』

「…ｯ、」

これ以上力を入れると壊れてしまうんじゃないかと思う程に、弱々しいAさん。そんな彼を思うと鼻の奥がツンとし、目の縁から涙か出てきそうになる

「ｸﾞｽｯ…、ちゅ、中将ぉ〜…、！」

「ああ！もう、汚ぇな…！そんなに泣くなら、お前も行ってきなさいよ」

扉付近で、わんわん泣くヘルメッポさんにその場で見守るクザン大将。ヘルメッポさんがサングラスを外して涙を拭いながら此方へと来た

「中将ぉ〜…、俺ら心配してたんすよ…」

『…僕の事本当に好きだね、君達』

…当たり前じゃないですか、好きどころか大好きなんですよ

「…Aさん、食事は出来ていますか？」

『…、』

細くなった手を握りながら、体調の事が気になり聞いてみる
多分、全然食事出来ていないんだろう…

いや…出来ないんだ

「…薬は入ってませんよ？」

『分かってるんだけど…、受け付けない……』

今まで好きだった紅茶に薬を混ぜられていた事を知らず、飲み続けこうなってしまった。飲むもの食べるもの全て、信用出来なくなる訳だ

偽薬の件ももう既に聞いた

「少しだけで良いんです…、食べて飲んでくれませんか？」

『……君がいれた紅茶なら飲めるかも…、』

「分かりました…！すぐに用意するので待ってて下さい！！」

すぐ様、紅茶の準備をしようとヘルメッポさん達を置いて部屋を後にした

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ヘルメッポside

似しても、本当に痩せ過ぎだ。見ているだけで心配になる

『髪、君くらいにまで伸ばそうかな…笑』

「いや、大変なんで辞めた方がいいですよ。でも、中将の髪は俺の髪とは違って、毛質が良いんで伸びても綺麗だろうな」

そっと手を伸ばし、中将の髪を撫でてみる
手袋越しでも分かるサラサラ感

「…、(やべぇ、中将が女の子だったら俺惚れてるかもな)」

『僕の正体が天竜人にバレた』

は？