真反対カップルの日常

もやもや(リクエスト) ページ25

・九重side





「ねえねえ、九ちゃん、あれ、Aちゃんじゃなーい？」

「え？」



機捜の捜査が終わり、撤収しようとしているという思わぬときに、Aさんの名前が聞こえて、伊吹さんの指さす方向をみると、そこには楽しそうに笑うAさんと、Aさんと同じ制服を着た男


同じ制服ってことは、同僚のエステティシャンって事か？




「Aさんですね、早く帰りますよ」

「え、あの男誰？？！とか気になんないの？！」

「見たところ、同僚でしょう」

「ええ〜、九ちゃんベタ惚れのくせにわっかんねぇの〜」

「余計なお世話です」




ブーブー言っている伊吹さんをスルーして、陣馬さんがもう乗っている車に乗り込む




「なんの話ししてたんだ？伊吹と」

「あぁ、私の彼女が同僚と歩いてるの見て、伊吹さんがギャーギャー騒いでただけです」

「へー、九重は気にしないタイプなんだな」

「まあ……」




そう言って車を走らせる




気にしないなんて嘘に決まってる

自分が気持ちを表に出せない分、自業自得だけど不安になることは多い





「……最近、時間取れてなかったな」

「彼女ちゃんとか？」

「え、声に出てましたか」

「いやぁ、わけぇな〜」





今日、早く仕事から帰れそうだし、Aさんとゆっくりしよう





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