真反対カップルの日常

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・九重side





非常に良くない

いや、似合ってないとかいう訳じゃ、決して無くて



「Aさん、日焼けするでしょうし、これ着ていてください」

『え？』

「着ていたもので申し訳ないですけど」



着ていたTシャツを脱ぎ、Aさんにスポッと被せる

元々身長差も大きいうえに、彼女はエステティシャンだからという理由でいつもダイエットを頑張っていた



ので、とにかく体格差がすごい




『うわぁ、ぶかぶか、なんか履いてないみたいだね』

「ちょ、」



体格差がすごいということはTシャツを着せると、もちろん丈も太ももの中間辺りまである

履いてないように見えるのも問題だが、あの際どい水着を他の男に見られる方がよっぽど大きな問題だ



『世人くん、やっぱりTシャツ返す！』

「え？ちょ、着ておいてくださいよ！」

『やだ』



そう言って子供のように頬を膨らませてシャツを押し返してくるAさん



『わたし、ジュース買ってくるね』

「Aさん！？一人で行かないでください」

『大丈夫大丈夫！とりあえずレジャーシート広げて荷物置いておいてくれないかな？』



そう言ってそさくさと売店のところに走っていったAさん

何故か不機嫌そうなAさんが気になりつつ、荷物を広げて待っているも、なかなか帰ってこない



なんであの人はあんなに不機嫌なんだ





・

つづく

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