何時だって隣に ページ4
〇〇)うん。
忘れられるわけがない。
唯一私達が繋がれるものだったから。
不意に、龍太郎が振り返った。
龍)〇〇、俺にはまだまだ頑張らなきゃならない事が沢山有る。でも、これからもっと磨いて1人のダンサーとして自分を確立していくから。
覚えてたんだね、
龍)だから、俺と、
ちゅっ
言い終えるよりも先に。
私は龍太郎の唇を塞いだ。
龍)?!
〇〇)遅い。
龍)なっ!!
顔を赤くする龍太郎はなんだか子供のようだった。
〇〇)本当は、今日1番に会いたかった。
でも、龍太郎と会ったら泣くと思った。
龍)なんで?
だって、と私の口は動こうとしない。
絞り出した声は震えていた。
〇〇)龍太郎は、も、と、いそんざ…
泣き始めた私を龍太郎はそっと抱き締めてくれた。
〇〇)でもっ、ずっと好きだった…どんな形でも、いいからっ、そばにいたかっ…
今まで我慢してきた糸が切れる音がした。
頬を伝う涙は止まる気配を見せなかった。
龍)なぁ、〇〇
私を抱き締めたまま喋り出す龍太郎。
龍)〇〇、俺3年前、あんな風に離れることになって、俺、嫌われるんじゃねぇかって思ってた。ぶっちゃけ、お前可愛かったし。高校生だから、彼氏とかも有り得るし、お前を縛りたくなかった。
〇〇)龍太郎、
龍)ん?
〇〇)私には龍太郎だけだよ、
そう言えば、龍太郎は私を強く抱き締めて、
龍)これからは、ずっと一緒に居よう
耳元で囁く。
そんな私達の隣で紫陽花は静かに雨に濡れていた。
終わりだと思ったあの時も。
2人で歩き始める始まりの今も。
何時だって紫陽花は咲いていた。
end.
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彩夏(プロフ) - ゆずさん» 直ってました!ゆずさんが書かれたこのお話を読んで、一瞬でゆずさんのファンになりました。これからもキュンキュンするお話、たくさん読ませていただきたいです! (2016年7月16日 23時) (レス) id: 2bbf46fc42 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 彩夏さん» コメントありがとうございます!一応編集し直してみたのですが、如何でしょうか?まだまだ始めたばかりで詳しい事が分からなくて… わざわざありがとうございます。これからも不定期で落としていくので、読んで頂けると幸いです (2016年6月28日 19時) (レス) id: 256a660b4e (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - あと、本当に図々しいのですが、名前が◯から変換されないので、編集した方が良いかと思います。上からで本当にすみません…。 (2016年6月28日 11時) (レス) id: 2bbf46fc42 (このIDを非表示/違反報告)
彩夏(プロフ) - 突然のコメント失礼します。とても面白くてキュンキュンするお話でした!私は龍大好きなのですが、お話が全然見つからなくて…だから余計に楽しめました!これからも龍のお話を書いてくださると嬉しいです! (2016年6月28日 11時) (レス) id: 2bbf46fc42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2016年6月26日 3時