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Aside
〈工場〉
七海「･･････狛枝くん･･･中にいるのかな？」
左右田「ビデオメッセージじゃそう言ってたけど･･･もうとっくに逃げてんだろ･･･」
終里「あれだけの火と煙だもんな。ちぇっ、今度こそぶん殴ろうと思ってたのによ！」
七海「まぁ･･･とりあえず中の様子を見てみよっか」
A『･･･！』
なぜだか･･･私の体は･･･震えていた
怖い･･･怖い･･･って･･･どうして私は怯えてるの？
日向「･･･とりあえず、中に入ってみるか」
私は足をなんとか動かして･･･倉庫へと入った
〈グッズ倉庫〉
倉庫の中は焦げた匂いが充満していて･･･空気が重苦しくなっていた
足を踏み入れた途端に･･･不安と恐怖が湧き上がってくる
終里「ん･･･なんか･･･今までに嗅いだ事のない匂いがする･･･」
九頭龍「ま、こんだけ色んなモンが焼けりゃあ、妙な匂いがして当然だろ･･･」
七海「ねぇ、あのカーテンの奥ってまだ空間があるみたいだよ」
と、七海ちゃんが指差した先を見ると･･･焼けてしまったカーテンの向こうにも、確かにまだ空間が続いていた
日向「･･･A、行くぞ」
A『うん･･･』
焼けてしまったカーテンに向かって･･･日向くんと私は1歩･･･また1歩と･･･
そして、私はそのカーテンの向こうに･･･さっきから感じていた不安と恐怖の正体を見た
それは･･･私の家族であり･･･幼馴染でもあり･･･”好きだった人”･･･狛枝凪斗の変わり果てた姿だった
A『凪斗･･･ッ！』
今までの思い出が･･･ガラスが割れたように崩れていく･･･
凪斗･･･私、どうすればいいの･･･？
聞いても･･･あの時のように･･･返してくれない
これが･･･大切な人が失う絶望･･･？
うぷ･･･うぷぷぷぷぷ･･･
日向side
狛枝が･･･死んだ･･････？
あの狛枝だぞ･･･？
狛枝が死んだって事は･･･Aは･･･大丈夫か！？
俺はAを見た
日向「･･･！」
その時のAの目は･･･希望の光など宿っていなかった･･･
なぜなら･･･”絶望に堕ちた”目をしていたから･･･
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作者名：メロン | 作成日時：2024年3月15日 16時
