おもしれーオタク【宮侑】

23話 ページ24

.





Aside

『おはよ、美咲』

美咲「おう、はよっすA〜…え」

いつも通りお迎えのインターフォンが鳴って、玄関を開ける

口が半開きのまま目を丸くして固まっている美咲

日曜日、告白への決心を胸にバッサリ髪を切ったのだ

『おそろいやな』

美咲「え、いや…あんた大丈夫…？」

気でも狂ったかと聞かれているようだった。無理もない、金曜日まではあった長い黒髪は、私が1番手をかけていたものだから

自暴自棄にでもなったのかと珍しく狼狽えている美咲にちょっとスカッとした

『似合ってへん？』

美咲「いや恐ろしいくらい似合うてるけど」

『よかった、ありがと』

そう言って美咲の手を引いて駅まで向かった。早く行かないと電車を逃してしまう。


おはよー、と教室にはいると、皆私を2度見して、ざわざわし始める。みんな気付いてる気付いてる、めっちゃすっきりするなこれ

『おはよう角名くん、どこか変わったと思わんかね？』

角名「おはよ…髪、切ったんだね」

『ご名答！よくわかったね！』

角名「そんだけ切れば誰でもわかるよ」

治「おはようAちゃん、めっちゃ似合うてる」

『おはよ！まじ〜？ありがと！』

機嫌がいいから今日は朝っぱらから飴ちゃんあげちゃう

褒められてテンションMAXになっているとやかましいと手刀をくらった。この人どれだけ私の脳細胞を殺す気なの

美咲「まっすます可愛くなっちゃってもう」

角名「こっちが困るよね」

治「またうるさなるわ」

24話→←22話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す