確定の時間 ページ34
「な……何十枚撮ったんだか…」
ハアハアと息を上げるみんな。額に滲む汗を拭う。
「世界30ヶ国1日で回った…」
「しかも一瞬撮ってすぐ移動」
「観光するヒマも無かった」
先生は酸素を必死に取り込んでいる。
……今なら殺せるかな。
ナイフを持ってゆっくり近付くも、額から垂れる汗が邪魔くさくて断念した。
「卒アルごときに何でここまで…」
「ヌルフフフ、楽しいからですよ」
先生は窓に顔を起き言った。
「楽しいからこそ手間暇かけて工夫して、力の限りで取り組めるんです。
まずは自分が楽しむ事です」
「皆さんもそういう場所を見つけて下さい」
先生は…自分の生徒1人1人をちゃんと見て、
自分の能力で及ぶ限りで頑張って…そして何より自分自身も楽しんで
……超生物でも人間でも、やるべき事は一緒なんだ。
『先生、これって…』
「ん?あぁ、これはね」
とある病院の先生に治療について聞き、納得して頷く。
お兄ちゃんがお世話になった先生だ。
「お姉ちゃんは、お医者さん?」
小さな女の子が、私の服を軽く引っ張る。
『……ううん、将来ね、私がもう少し大きくなったら、お医者さんになるんだよ』
「そうなの?じゃあ、大きなったら私のこと治してくれる?」
『……もちろん。』
にこ、と微笑んでみせる。女の子はにかっと笑って「約束!」と指切りをした。
.
進路相談。
言えた者から帰ってよし。
龍くんを待たせているのだ、早く帰る。
『勿論"僕"は医者になるよ。沢山の人を助けるんだ。
……失敗だってあるかもしれない、否必ずある。それでも私は、その分より人を助けたい』
「正義感の強い栢居さんらしい進路ですね。
……きっと、お兄様も喜びます。」
『……もっとわがまま言えたならさ、私はもっと早く生まれて、早く医者になっててさ、お兄ちゃんを助けたかった。
……そんなこと、もう起こさせないの!!』
「えぇ、第二の刃を背負い、第一の刃を磨いて下さい。」
『……はいっ!!』
元気良く返事をし、鞄を肩にかける。
『また、明日』
「ええ、また
にこっといつものように優しく笑った先生。
微笑み返し、教室を後にする。
『行こうか龍くん、待たせてごめんね。』
「大丈夫、行こう。」
私は龍くんの手を取る。
「ど、どうしたんだ?急に……」
『なんか、怖くなって』
また明日。
本当にそれは、実現するのだろうか。
……それを考えながら、通学路を歩いた。
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雪那(プロフ) - パスワード教えてくれませんか…？(( (2023年3月12日 14時) (
レス) id: fb86e70f16 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - パスワード教えて下さい！ (2022年3月17日 20時) (レス) @page1 id: 5ddb06e292 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 矢澤さんの作品全部見ました！すごいです！Part 1からみたいのでパスワード教えて下さい！ (2020年4月18日 17時) (レス) id: fb24472eb0 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 矢澤さんの作品好きです！パート1から見たいです！パスワード教えてください！ (2019年3月17日 17時) (レス) id: c853853974 (このIDを非表示/違反報告)
Ayano(プロフ) - part1から読みたいです！パスワードを教えて下さい！ (2018年6月19日 19時) (レス) id: ffcf15f2b1 (このIDを非表示/違反報告)
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