プライドの時間 ページ31
ドンっ
街中を歩いていると、不良にぶつかる。
「おいおい、そこの嬢ちゃん??」
『……何か御用でしょうか』
酷く冷たい、鋭い目で見つめる。若干、殺気を含めた目。
「っ…ぶつかったんだから謝れよ!!」
『はぁ?』
あきら様に顔が歪むのが分かった、相手も酷く醜い顔をしている。
苛立ちながらもぶつかった肩を摩っている。
はっきり言ってうざい、蹴り倒したい。
『あ〜、はいはいすみませんでした』
私の適当な返事に相手の苛立ちは遂に頂点へと化した。
「てめっ」
「すみませんでしたああああ!!!」
謝❀罪
そう書いてある巫山戯たハチマキを額につけ、土下座をして相手の靴をぺろぺろと舐める殺せんせー。はっきり言おう、キショい。
「うちの生徒がとんだ無礼を!!担任に免じて許して下さい!靴でもなんでもお舐めいたしますから!!」
(( キモい上に…なんか靴溶けてねぇか? ))
「ちっ、担任なら糞女の飼育くらいしとけ!!」
日 本 語 学 べ 。
国語勉強した方がいいよ、うん。
「駄目でしょう栢居さん!」
『何で?私達なら、あの程度の輩ボコボコに出来るじゃん』
鞄をリュックサック型に背負うと、先生は後ろをちらりと見る。
「本校舎の先生が後ろから来ています。暴力沙汰はいけませんよ、それに時期を考えて下さい」
後ろを横目で見る、確かに先生が来ていた。
それでも納得がいかない。
「今は違うとはいえど、貴方もプロの暗殺者でしょう。
人間味が出て自我が芽生えたのは大変嬉しいことですが、前の貴方なら直ぐに謝って帰っていますよ。」
『謝ったじゃん』
「適当な謝り方はいけません!!」
はぁ、とため息をつく。
「栢居さん、貴方は名門校に進学するのですよ。そこで暴力沙汰を起こしては絶対にいけません。先生との約束です。
そんなことで、あなたの未来を汚したくない。」
先生の触手が、私の手を掴む。
先生の言葉を黙って聞いていると、妙に納得してしまう。
「貴方のお兄様…星夜はね、プライドこそ高かったですが、決して暴力沙汰を起こしませんでしたよ。仕事柄、あまり目立ちたくないものなのでね。
私は黙り込む。確かに、その通りだ。
『……はい。』
「大丈夫、貴方なら出来ます。高く高貴なその、プライドの刃…一度地面に
また拾って磨けばいい、それがあなたに合っています」
『……うん、ありがとう。殺せんせー』
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雪那(プロフ) - パスワード教えてくれませんか…?(( (2023年3月12日 14時) (レス) id: fb86e70f16 (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - パスワード教えて下さい! (2022年3月17日 20時) (レス) @page1 id: 5ddb06e292 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 矢澤さんの作品全部見ました!すごいです!Part 1からみたいのでパスワード教えて下さい! (2020年4月18日 17時) (レス) id: fb24472eb0 (このIDを非表示/違反報告)
せな(プロフ) - 矢澤さんの作品好きです!パート1から見たいです!パスワード教えてください! (2019年3月17日 17時) (レス) id: c853853974 (このIDを非表示/違反報告)
Ayano(プロフ) - part1から読みたいです!パスワードを教えて下さい! (2018年6月19日 19時) (レス) id: ffcf15f2b1 (このIDを非表示/違反報告)
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