【wrwrd！】気がついたら総統さんの部屋でした。Ⅱ (ページ8)

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kn「俺は喋っとらんで。」

冷え切った静かな空間を破ったのはシッマ。
それを聞いて他の人たちは続々と「俺も」と話し出していく。

tn「Aも話しとらんよな？」
『もちろん、言うわけがない。』
tn「ならええんやけど…メイド達の間でその話が出てきてんねん。中にはありもしない噂も出回ってるらしいから聞いたやつはその場で注意したってくれや。俺からは以上や。」

そう言ってトントンが席に着く。
すこし空気が重たくなったのを感じ、急いで話題を変えようと私は立ち上がる。
その瞬間にみんなの視線は一気に私に向く。
うぅ……この感じ、苦手だな…

『あっ、あの！トントンとか許可とってる人中にはいるんですけど…タメ口とかって大丈夫ですか？』

私がそう言うとみんなが満場一致で「ええで」と言ってくれた。
「呼び方とはどうすれば…？」と聞くと、全員が教えてくれた。
グルさん、トントン、オスマン、シッマ、シャオロン、大先生、ゾム、ロボロ、エミさん、ひとらん、ショッピ君、ぺ神……よし覚えた。
その後は特に何もなく、解散となった。
そして自室への帰り道。

『…そういえばライって部屋どこなの？』
lie「いつでも駆けつけられるようにAの部屋の隣になっています。」
『おー！じゃあ夜すぐに話に行けるね！あっ、でも今日の夜はエミさんと話すから行けないなー…明日話そ？』
lie「…エーミール様と？お二人ですか？」

私がエミさんの名前を出した途端にライの目つきが変わる。
え、何、どうしたの？嫉妬？

『え？うん。そうだよ、なんか話したいことがあるらしいよ？』
lie「私もついていってもよろしいでしょうか。」
『うーん…じゃあ一緒に行ってエミさんに聞こっか。』
lie「はい、ありがとうございます。」

そう言うとライはニコッと笑う。
…やっぱり美人だなぁライは。
なんて思っていると後ろから私の声を呼ぶ声がして振り返るとロボロがいた。

『どうしたのロボロ？』
rb「あぁ、ごめんな。これ渡しとくの忘れとったんよ。」

そう言ってロボロにピアス型の機械を渡される。
何かわからず、首を傾げながらロボロに問うと、どうやらインカムらしく、幹部にしか配られないものなので大切にするように、とのことだった。

……じゃあライがつけてるインカムは……？

色々と疑心暗鬼になってるのかもしれないな…でも一度ライに話を聞くのも悪くないかも。