【wrwrd！】気がついたら総統さんの部屋でした。Ⅱ (ページ36)

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『んﾞぅ……』
ci「…！起きたんか！」
『ここ、は…？』
ci「医務室やで、時間はそこまで経っとらん。待ってな、しんぺいさん呼んでくるわ。」

そう言ってチーノが席を立ち、ぺ神を呼びに行こうとしていたので、待って、と言ってチーノの服の袖を掴む。

ci「…どうしたんや、“姫サン”。」
『っ……その呼び方じゃなくて、ちゃんと名前で呼んで、チーノ……いや、

お兄ちゃん。』

そう呼んだ瞬間チーノの目から涙が溢れる。
よくよく見てみると私が目覚める前も泣いていたらしく少し目が赤くなっている。

『久しぶり、お兄ちゃん。』
ci「…ﾋｯｸﾞ…Aと、会った時……俺のこと覚えてな、くてｯ……」
『うん。』
ci「辛くてｯ、寂しくてｯ…」
『お兄ちゃんは頑張ったと思うよ。……忘れちゃって、ごめんねっ……』

気がついたら知らない場所で、
やっと身内に会えたと思えばその人は覚えてなくて。
どれだけ辛かっただろうか、どれだけ頑張ったんだろうか。
そう考えると私も涙が出てきて思わずベットを出て、お兄ちゃんに抱きつく。

ごめんね、ごめんね。
そう連呼しながら2人で抱き合って泣いていた。

『ﾋｯ、ｸ……』
ci「久しぶりにこんな泣いたわぁ……w」
『そう、だね……w』
sn「えっと……もう大丈夫？」
「『⁉』」

落ち着いた頃、そうお兄ちゃんと会話をしていると扉の方に苦笑いをしたぺ神が立っていた。
…心臓止まるかと思った。てか止まった()

『えっと…いつから聞いてた？』
sn「えっと～……”忘れちゃって、ごめんねっ…“辺りから？」
『結構最初のほうじゃん……』

恥ずかしい。
JKがお兄ちゃんって言って抱きつくところを見られるって……
そう思い少し赤くなった顔を隠すように手で覆うと誰かに頭を撫でられる。
誰だ、と思い顔を上げるとぺ神で、優しい笑顔を浮かべている。

sn「別に気にしなくていいんだよ。感動の再会なんだから、恥ずかしいとか考えないでベタベタしちゃえばいーの。」
『う、ん……』

じゃあお言葉に甘えて、そう言ってお兄ちゃんにまた抱きつく。
…お兄ちゃんはちょっと顔赤くしてたけど。

ci「え、っと！しんぺいさん、Aの診察しにきたんですよね！」

どうぞどうぞとお兄ちゃんが私をぺ神に差し出す。
…あれ、そういえば…

『お兄、ちゃん。』
ci「ん？どうしたんや？」
『ベアって…どうなったの？』

私がそういうとお兄ちゃんは顔を顰めて黙る。

sn「あの王子は……

突然居なくなったんだ。」
『へ………』